リニア中央新幹線
別名:中央新幹線、リニア新幹線、リニア中央エクスプレス
磁気浮上式リニアモーターカー(超電導リニア)の導入により実現される新型の新幹線。「中央新幹線」という場合は東京と大阪を結ぶ路線を主に指す。
磁気浮上式リニアモーターカーは、超電導磁石と地上コイルの間の磁力で車両が10センチメートルほど浮いた状態で走行する。2003年に行われた走行実験では時速581kmを記録し、翌年鉄道の世界最高速度としてギネス記録に認定された。
リニア中央新幹線は2027年の開業を目指し、2013年現在も開発や改良、路線敷設計画の整備などが進められている。
リニア中央新幹線の全区間(東京-大阪間)開通に先駆け、東京と名古屋を結ぶ区間で開業することが予定されている。リニア中央新幹線が開通すれば、従来の「のぞみ」で100分程度の行路を、理論的には約40分ほどで走行でき、約1時間短縮することが可能となることになる。
山梨県はリニア中央新幹線の性能とパフォーマンスを、速度は航空機並、かつ、輸送能力および自然環境への優しさ(二酸化炭素排出量)は新幹線並、のように例えている。
2013年6月3日にJR東海は、超電導リニアの新型車両「L0系」の調整試験を報道陣に公開した。実際に営業運転に使われるモデルで、9月から本格的な走行実験を開始する予定である。車両の断面は四角形に近く、車内のスペースを広く確保した設計になっている。
2013年9月に開催された国際オリンピック委員会(IOC)総会で、2020年夏季オリンピック・パラリンピックの開催地が東京に決定した。リニア新幹線の開業が2020年に間に合わないことを惜しむ声に対し、JR東海側は、開業は到底無理だが体験乗車などを通じてPRしていきたいとの意向を表明している。
関連サイト:
LINEAR-EXPRESS - JR東海
リニア中央新幹線の概要 - リニア中央新幹線建設促進期成同盟会
リニア中央新幹線の概要 - 山梨県
ちゅうおう‐しんかんせん〔チユウアウ‐〕【中央新幹線】
中央新幹線
中央新幹線(リニア)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 16:37 UTC 版)
「東海旅客鉄道」の記事における「中央新幹線(リニア)」の解説
詳細は「中央新幹線」を参照 2007年12月25日に首都圏 - 中京圏間のリニアモーターカー式の中央新幹線を全額自己負担で建設することを発表した。路線距離は約290km、総事業費は約5.1兆円。具体的な資金調達方法は未定とされたが、試算では開業8年目には2007年度と同水準の長期債務残高に戻り自力で建設しても財務の健全性に問題ないとされている。地元の要望で建設される途中駅については地元に建設費用の負担を求めるものとされた。全額自己負担で建設した場合、民間企業が独力で開業する初の新幹線となる。しかし、当時社長であった山田佳臣が2013年9月18日の記者会見で「絶対ペイしない」、さらに10月17日の会見でも「(リニアだけで)採算はとれない」と公言し、リニア単独での投資回収を目的とする計画ではなく従来の新幹線の収入で建設費を賄う考えであることを示したものの、これがうまくいくのかという意見や、トンネル掘削による地下水への影響、電磁波の人体への影響、新幹線の3倍を超える電力消費量などの点からリニア計画の意義を問う声もある。一部着工後も、静岡県は大井川の流量減少の懸念から赤石山脈(南アルプス)を貫通するトンネル工事の許可を出さないことから、JR東海は2027年開業が困難との見解を示している(後述)。 リニアについては会社発足当初から鉄道総合技術研究所と共同で超電導リニア(磁気浮上式鉄道)の実験などを行っており、2005年3月25日から9月25日まで開催された「2005年日本国際博覧会(愛・地球博)」に、関連技術を含めて紹介するパビリオン「JR東海 超電導リニア館」を出展した。 2008年にリニアの車両製造にあたる日本車輌製造を株式公開買付け (TOB) によって連結子会社化した。2011年5月20日に国土交通省はJR東海を中央新幹線の建設・営業主体として正式指名した。 2016年、政府が財政投融資(財投)の活用などで資金支援することを表明したことから、名古屋 - 大阪間延伸を最大8年前倒しすることを正式表明。同年11月には、鉄道建設・運輸施設整備支援機構より中央新幹線の建設費用の一部について約3兆円の借り入れを申請することを決定した。JR東海の代表取締役名誉会長(当時)である葛西敬之は2017年3月、『週刊ダイヤモンド』の取材に対し、「東海道新幹線というお財布があって必ず返済できる」と表現した。 品川駅 - 名古屋駅間については、2027年完成をめざしているが、前述のように静岡県内の区間で大井川の流量減少の問題により静岡県とJR東海の協議が難航しているため、静岡県域の区間は未着工である。
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