スケバン映画とは? わかりやすく解説

スケバン映画

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 08:29 UTC 版)

不良番長」の記事における「スケバン映画」の解説

本作以降、男の番長よりも、女の番長主人公とする、いわゆる"女番長スケバン映画"が1970年代前半一大ブームとなった。この"女性版不良番長女番長映画"を最初に作ったのは東映ではなく日活で、1969年長谷川照子主演女番長 仁義破り』を製作したタイトルに"女番長"と付いた映画も『女番長 仁義破り』が初。1970年大映南美川洋子主演で『高校生番長』を、日活長谷部安春監督和田アキ子梶芽衣子主演で『女番長 野良猫ロック』を同年、同じ5月2日公開しどちらもシリーズ化して突如"女番長ブーム"が起きた。『女番長 野良猫ロック』のヒットは、併映ハレンチ学園』だったからという見方もある。この『野良猫ロックシリーズは、出演者バイクバギー乗る設定が『不良番長』からの影響見られる大映日活だけに儲けさせておくわけにはいかんと、東映同年6月13日京都撮影所大原麗子夏純子市地洋子主演で『三匹の牝蜂』を製作公開東映の"女番長映画"も岡田茂企画のこれが最初。また東京撮影所で、同時期『不良番長』にも出演した大信田礼子主演に『不良番長』のスピンオフ企画として『ずべ公番長 夢は夜ひらく』(9月22日公開)を第一作に『ずべ公番長』をシリーズ化東西撮影所で別々の女番長映画製作した。「ずべ公番長シリーズ」は、毎回ズベ公達が刺激的な服装登場する点で、コスプレものの元祖という評価もある。東映女番長映画は、岡田が「石井輝男エログロ映画終わりヤクザ映画以外にもう1本ラインがないと興行が弱い、若者ラインを何とか確立したい」と号令してシリーズ化させた。岡田は"牝"という言葉が好きで、『三匹の牝蜂』の続編岡田命名した『牝逆襲』というタイトルで製作を進めていたが、監督鈴木則文当時取材中に耳にした"すけばん"という言葉鮮度捨てがたいと"女番長"と書いて"すけばん"と読ませることを発案し女番長(すけばん)ブルース逆襲』(1971年10月27日公開)というタイトル変更した映像作品タイトルに"すけばん"という言葉使われたのはこの映画最初。"すけばんスケバン"という言葉それまでまだ一般的には知られていなかった。この池玲子主演とする『女番長(すけばん)ブルース逆襲』が『女番長シリーズ第一作とされているが、すけばん"を片仮名表記の"スケバン"に変更したのは、1972年8月公開シリーズ三作目の『女番長(スケバン)ゲリラ』で、片仮名表記の"スケバン"とタイトルに付けられたのも本作が最初東映以外女番長映画は案外露出度低かったが、東映本シリーズ主演池玲子が初のトップレス番長演じ巨乳披露した本シリーズは完全なバイカー映画で、『不良番長』の女性版という趣だった。1973年1月13日公開されシリーズ作目女番長 スケバン』が、『仁義なき戦い1作目との併映間もなく大映消滅し日活ロマンポルノ移行するため、東映のみで「スケバン映画」が、池玲子杉本美樹山内えみこらの主演で製作が続き内藤誠監督1977年地獄の天使 紅い爆音』で1970年代の「スケバン映画」は終了したとされるその後「スケバン映画」は、1975年連載始まった和田慎二漫画スケバン刑事』を実写化したスケバン刑事#実写化作品1980年代後半東映テレビドラマ化、映画化されブーム起こした

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スケバン映画

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 14:41 UTC 版)

東映ポルノ」の記事における「スケバン映画」の解説

日本於ける"不良グループ"ものの先駆は、やはり岡田梅宮辰夫売り出すため、マーロン・ブランド主演映画乱暴者』などをヒントに作らせた1968年から始まる『不良番長シリーズといわれるが、『不良番長シリーズヒット目を付けその女性版を作ったのは東映最初ではなく日活1969年作った女番長 仁義破り』(長谷川照子主演江崎実生監督)。 これを皮切りに日活1970年野良猫ロック』をシリーズ化して突如女番長ブーム起きた。この『野良猫ロックシリーズ第1作のみホリプロ製作した関係で主演和田アキ子で、2作目から5作目梶芽衣子だった。この後東映移籍するが『野良猫ロックシリーズには東映当てた女囚さそりシリーズ』の萌芽見られる東映も『野良猫ロックシリーズ同時期に東撮で大信田礼子主演ずべ公番長シリーズを、京撮で大原麗子夏純子市地洋子主演で『三匹の牝蜂』(1970年6月公開)を製作。 東映女番長映画は、岡田が「石井輝男エログロ映画終わりヤクザ映画以外にもう1本ラインがないと興行が弱い、若者ラインを何とか確立したい」と号令をかけシリーズ化させた。 東映番長映画は、男版も女版も岡田企画。『三匹の牝蜂』は、中島貞夫脚本担当しており、中島1966年の映画893愚連隊』との類似性指摘され住所不定無職チンピラ三人が、万博で賑わう大阪舞台ウロチョロ悪事やらかし、やがて暴力団真正面からぶつかる話で、「スケバン」「女番長」という設定でこそないが"スケバンもの"の一つといえる。 ここでのピチピチした若い女たちの活躍ぶりが1970年9月公開の『ずべ公番長シリーズ引き継がれる。同シリーズは、大信田ら、ずべ公たちが毎回ビキニミニスカホットパンツなど、流行のハレンチファッションに身を包み"元祖コスプレ"とも評される。同シリーズは、二作目以降、どんどんエロ要素希薄となり、ずべ公たちによる男顔負け荒っぽい女の活劇映画変化したその後女番長シリーズ池玲子杉本美樹山内えみこらが主演して多数製作されるが、1970年10月27日公開の『女番長ブルース(すけばん) 牝逆襲』で初めて"女番長"をすけばんスケバン)と読ませた。 "すけばんスケバン)"という言葉映像作品用いられたのはこれが最初封切り時の映画ポスターに「女番長」の下に"すけばん"とルビ振られている。 これ以前他社の『女番長〇〇』という映画は、"女番長"と書いて"おんなばんちょう"と読んでいた。 元は岡田命名した『牝逆襲』というタイトルで製作を進めていたが、当時取材中に耳にした"スケバン"という言葉鮮度捨てがたいと監督鈴木則文が"女番長"と書いて"すけばんスケバン)"と読ませることを発案し女番長(すけばん)ブルース逆襲』というタイトル変更した話しているが、映画界引退していた『女番長ブルース 牝蜂の逆襲』の助監督脚本担当した皆川隆之インタビューで、「東京で『不良番長』をやっていたので『女番長』にして、そのまま読んで語呂が悪いと、いろいろ考えてスケコマシ』の『スケ』を使ってスケバン』にした」「ぼくの造語なんです」などと話し、『スケバン』という言葉作ったのは自分と述べている。 東映のスケバン映画は他社のスケバン映画と比べポルノ性が高かった毛並みのいい映画会社東宝東映女番長シリーズ研究し1972年混血児リカ』(製作:近代映画協会監督中平康脚本新藤兼人原作凡天太郎)という珍品スケバン映画を撮った女番長シリーズ7作目女番長 玉突き遊び』(1974年公開)で、同作主演する新人ポルノスター発掘に、東映日本テレビ共催で、ポルノ女優テレビオーディションが開催され、三回に渡る審査経て1973年7月7日最終審査日本テレビの『土曜イレブン生放送全国放送された。内容内容だけに応募者も少なかったが、井原高忠阿久悠大竹省二天尾完次鈴木則文多々良圭、荒木一郎審査員司会者が、ブラジャーを取るのを強要したり、セクハラ質問浴びせたり、現在ではまず有り得ない放送だったといわれる合格者佐分利聖子と叶優子だった。 篠原とおる原作杉本美樹主演1974年0課の女 赤い手錠』は (野田幸男監督長い年月掛けて再評価された。 1971年大映消滅し日活ロマンポルノ移行するため、東映のみで"スケバン映画"の製作は続いたが、製作ペース鈍ったのは、やはり岡田社長ブルース・リー映画を観て、カンフー映画ブーム到来予測し千葉真一山下タダシ志穂美悦子らを使って和製カラテ映画の製作始めたことだった。 これによりそれまでスケバン映画が独占してきた実録映画B面番組枠和製カラテ映画奪ってしまった。 カラテ映画その後も『地上最強カラテ』などのカラテドキュメンタリー路線まで、思いのほか長く続き"スケバン映画"は遂に浮上できなかった。出番失った山内えみこスケバン女優多くテレビ部門送り込まれた。1977年地獄の天使 紅い爆音』で1970年代の"スケバン映画"は終了したとされる同作売り出し中の歌手内藤やす子宣伝媒体利用されたが、劇場公開同時に内藤大麻所持逮捕され映画生命絶たれた。その後"スケバン映画"は、1975年連載始まった和田慎二漫画スケバン刑事』を実写化したスケバン刑事#実写化作品1980年代後半東映テレビドラマ化、映画化されブーム起こした

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