エアバス・インダストリーの設立とは? わかりやすく解説

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エアバス・インダストリーの設立

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 02:29 UTC 版)

エアバスA300」の記事における「エアバス・インダストリーの設立」の解説

最初先導役だったイギリス離脱したが、フランス・ドイツ両政府は2国だけでもエアバス計画続行することを決定した1969年5月29日パリ航空ショー出展していたA-300Bの客室モックアップの中で、仏独政府民間航空担当大臣により計画正式決定調印が行われた。この時点での受注数は未だゼロだったが、初飛行1972年型式証明取得1973年春の予定計画進められることとなったフランスとドイツの両政府開発資金融資し、シュドとドイチェ・エアバスが継続してそれぞれの国の事業担当となったイギリス政府計画から離脱したことで、主翼開発参画していたホーカー・シドレー窮地立ったホーカー・シドレー民間企業としてプロジェクト参加継続希望したが、政府援助なしには主翼開発難しかった主翼開発できる代替企業もなかったことから、開発費一部ドイツ政府援助する条件ホーカー・シドレー自社資金プロジェクトに残ることになり、1969年6月にシュドおよびドイチェ・エアバスに対して参加契約締結したまた、同年11月にはオランダフォッカープロジェクト加わった1970年1月にはフランスでシュドとノール合併してアエロスパシアルとなりエアバス担当企業の座を引き継いだ。 フランス・ドイツ両政府積極的な支援のもと計画前進し1970年12月18日共同事業取りまとめるため企業連合エアバス・インダストリー」が設立された。エアバス・インダストリーフランス商法に基づく経済利益団体英語版) (GIE) で、単独法人ではなく参加企業共同責任を持つ特殊会社であった設立時アエロスパシアルとドイチェ・エアバスが5050出資し1971年12月23日にはスペインCASA英語版)もメンバー加わり出資比率表1ようになったホーカー・シドレーフォッカー協力会社として開発生産分担した開発費参加企業だけでなく各社抱え各国政府による分担もあり、その内訳は表1通りとなった表1: A300生産開発費分担1978年までのエアバス・インダストリーへの出資比率国名企業名生産分担部位生産シェア†1開発費分担出資比率フランス アエロスパシアル 機首部、胴体中央下部中央翼、パイロン最終組み立て 36.1% 43%†2 47.9% 西ドイツ†3 ドイチェ・エアバス 胴体前方胴体中央上部胴体後方尾部垂直尾翼非常口ドア客室内装 36.1% 43%†4 47.9% イギリス ホーカー・シドレー 主翼 17.0% 6%†5 0% オランダ フォッカー 主翼動翼 6.6% 6%†4 0% スペイン CASA英語版水平尾翼機首乗降ドア降着装置格納4.2% 2%†6 4.2% 出典松田 1981a, p. 55。 †1: 機体生産コスト比。エンジン機器類を含んだ全ての生産コストの56.5%に相当するとされる。 †2: 100%政府負担。 †3: 1990年ドイツ再統一以降ドイツ。 †4: 90%政府負担10%業界負担。 †5: 100%企業負担政府助成無かったホーカー・シドレーには開発費分担比べて大きな生産シェア割り当てられた。 †6: A300設計がかなり進行してから参加したスペインは、生産シェアに対して開発費分担少ない。 この間1970年6月にはエールフランスがA300Bの発注意向示していたが、同社パリロンドンジュネーヴコルシカ島などを結ぶ高需要路線適した機材求めており、A300座席数もう少し増やすよう要求した。そこで、A300Bの胴体を5フレーム(2.65メートル延長したモデル用意することとなり、A300Bの2番目のタイプということでA300B2と名付けられた。そして1971年11月3日エールフランスはA300B2を正式に発注した。これがA300の初受注となり、注文数は確定6機、オプション10であった。これにより原型機A300B1呼ばれるようになったほか、後に基本名称がA300BからA300戻され旅客型をA300Bとして貨客転換型をA300C、貨物型をA300Fとする型式名整理が行われている。 1972年2月にはスペインイベリア航空から確定4機、オプション8機の受注獲得したイベリア航空は4,000キロメートル上の航続距離性能求めていたが、A300B2の航続距離は3,430キロメートルだったため、航続距離延長型としてA300B4を開発することになった

※この「エアバス・インダストリーの設立」の解説は、「エアバスA300」の解説の一部です。
「エアバス・インダストリーの設立」を含む「エアバスA300」の記事については、「エアバスA300」の概要を参照ください。

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