【垂直尾翼】(すいちょくびよく)
飛行機の尾部に垂直に取り付けられた翼。
垂直安定板と方向舵から成り、垂直安定板は機体水平方向の横滑りを防ぎ、方向舵は逆にその制御を行なう。
垂直安定板の限界が低いとカップリング発散の原因となるため、F-100以降のアメリカ機及びMiG-19以降のロシア機ではこれまでの機体に比べて垂直尾翼の面積が大きくなっている。
関連:風見安定性
垂直尾翼
垂直尾翼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/12 20:56 UTC 版)
フライ・バイ・ワイヤのような翼面の自動制御装置の採用によって、水平尾翼と垂直尾翼の面積が少し縮小できたとされている。コンピュータの援用による機体の操縦では、電子機器類が正常に機能している間はそれらが効果的に働いて小さな翼面でも十分な効果を発揮すると考えられているが、機能不全のような緊急時にも十分な空力的制御が行えるように、あまり過度の縮小は行えず、特に垂直尾翼は複数のエンジンを備えウイングマウント方式の大型旅客機では翼端のエンジン停止時に大きな回頭モーメントを打ち消してなお、空力制御が行えるだけの余力が求められるために、垂直方向舵の下部を2段折れにして操舵性能を増す工夫を行う機体もある。
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垂直尾翼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 04:56 UTC 版)
概ね垂直に設置された尾翼である。最近の小型軍用機では、偶数を態と傾けて設けて、ステルス性を向上させる場合がある。 垂直尾翼の働きは機体ヨーイング軸周り(左右方向)の安定性を与える事、および方向舵によって機体ヨーイング軸周りの運動を制御する事である。 垂直尾翼の場合は主翼の後方に配置する。もちろんこれは、機体の重心より後方に配置する事で、自然安定性を得るためである。エンテ型・無(水平)尾翼機では主翼に垂直尾翼が付くことがあるが、可能な限り主翼の後ろ寄りに配置する。 水平尾翼の場合と異なり主翼より前方に配置する例は少ない。またX-15 (航空機)の様なオールフライング方式を採用する例も少ない。CCV実験機において、主翼前方、かつオールフライング方式の垂直尾翼を採用した例があるが、通常の主翼後方の垂直尾翼との併用であり、実用機としての例は皆無である。但し一部の翼竜・鳥類の頭部が、主翼前方かつオールフライング方式の垂直尾翼として機能した可能性はある。サイドワインダー (ミサイル)やR-8 (ミサイル)等の、航空力学上のエンテ型十字翼ミサイルは、先頭側の翼4枚中引き起こし側及びその反対側の翼は、主翼前方かつオールフライング方式の垂直尾翼として機能している。 エンテ型飛行機の場合を除いて、水平尾翼とほぼ同じ位置に取り付けられる場合が多い。ただしF/A-18 のように主翼と水平尾翼の間に垂直尾翼を配置する例もある。これはエリアルールを考慮したためである。
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