M114 155mm榴弾砲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/23 02:28 UTC 版)
概要
アメリカ軍は、第一次世界大戦中にフランス製のシュナイダーM1917C 155mm榴弾砲をM1918 155mm榴弾砲として採用し、当初はその近代化改修のために砲架だけを新型にする予定であったが、後に砲本体も新規に設計することとなった。
この新型榴弾砲は、M1 155mm榴弾砲として1941年に制式採用され、米軍では第二次世界大戦や朝鮮戦争・ベトナム戦争において陸軍と海兵隊の双方がM2A1 105mm榴弾砲と共に歩兵師団の砲兵連隊に配備して運用した。
1962年にアメリカ陸軍の型式指定方法が変更され、新たにM114 155mm榴弾砲の型式名が与えられた。
後に米軍ではM198 155mm榴弾砲に更新されて退役したものの、多くが大戦中および大戦後に供与され、今なお各国で使用されているほか、韓国やイランなどでは延長された砲身とマズルブレーキを装着して射程を延長する近代化改修型が製造されている。
陸上自衛隊での運用
陸上自衛隊でも米軍供与品の155mm榴弾砲M1[1]として野戦特科部隊が保有し、後にFH70に更新されて退役した。なお、国内においては、日本人の体格にあわせて改修が行われ、58式15榴として、少量が生産されている[1]。
自走砲型
- T64 155mm HMC
- M5軽戦車の車体設計や走行装置を流用した車体にM1 155m榴弾砲を搭載した試作自走砲。1942年末~1943年初頭に1両のみ試作された。
- M44 155mm自走榴弾砲
- M41軽戦車の車体を元に、M114 155mm榴弾砲を車載用に改良したT97 155mm榴弾砲を搭載した自走砲で、T99の名称で試作された後、改良を経てM44 155mm自走榴弾砲として制式化され、搭載砲はM45 155mm榴弾砲として制式化された。
派生型
- T-65 155mm榴弾砲
- 1970年代に台湾がM114をリバースエンジニアリングによってコピーし生産したモデルで、砲身長の変更などは行われていない。
-
台湾陸軍のT-65 155mm榴弾砲
- ^ a b c d 超最新ゴジラ大図鑑 1992, p. 166, 「陸上兵器」
固有名詞の分類
榴弾砲 |
TRF1 155mm榴弾砲 G7 105mm榴弾砲 M114 155mm榴弾砲 オート・メラーラMod56 105mm榴弾砲 M-30 122mm榴弾砲 |
アメリカ合衆国の火砲 |
M5 3インチ砲 M30 107mm迫撃砲 M114 155mm榴弾砲 M120 120mm 迫撃砲 Mk 44 ブッシュマスター II |
陸上自衛隊の火砲 |
M59 155mmカノン砲 M20 75mm無反動砲 M114 155mm榴弾砲 35mm2連装高射機関砲 L-90 64式81mm迫撃砲 |
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