谷本正憲
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来歴
兵庫県西脇市生まれ[3]。兵庫県立西脇高等学校、京都大学法学部卒業。1968年4月、自治省(現総務省)に入省[1]。同期に早川忠孝(元衆議院議員)、西川一誠(元福井県知事)、井戸敏三(元兵庫県知事)らがいる。宮崎市助役、茨城県総務部長、旧自治省公務員第二課長、交付税課長、公営企業第一課長を経て1991年、石川県庁に出向し、中西陽一の下で副知事に就任する[4]。
1994年、中西が任期中に死去したため新生党・公明党・民社党・日本新党・日本社会党の非自民5党推薦で石川県知事選挙に出馬[4]。投開票日、 自由民主党幹事長を務めていた森喜朗が推す元農林水産事務次官の石川弘を破り、初当選を果たした。なお新生党には、石川県における森のライバルである奥田敬和が所属しており、中選挙区制下の旧石川1区で繰り広げられていた森奥戦争の構図が県知事選でも見られた。以後、7期連続で石川県知事に当選する。
1998年の知事選では自由民主党が独自候補の擁立を断念し、自民・民主党・民政党・自由党・公明・社会民主党・新進石川7党推薦で再選。3期目以降も日本共産党を除く主要政党の推薦や支持を得て、再選を続けている。2006年・2010年の石川県知事選挙では、民主党が党規により、党本部による4期目以降の候補者への推薦を自粛していたため、民主党石川県連が独自に谷本への支持を表明した。
前述の通り、当初は非自民の枠組みで石川県知事に当選したが、その後は自民党への傾斜を強めており、2012年の第46回衆議院議員総選挙以降は石川1区で馳浩を、石川2区では佐々木紀を、また2013年の第23回参議院議員通常選挙では石川県選挙区で山田修路への支持をそれぞれ表明した。
2014年の石川県知事選挙にて6期目の当選を果たした[5]。
2018年の石川県知事選挙では、47都道府県の現職で最多となる7選を果たした[6][7][8]。
2021年11月17日、記者会見で2022年3月に任期満了を迎える次期県知事選挙に立候補せず、今期限りで勇退する意向を表明した[4][9][10]。これにより、戦前・戦中生まれの都道府県知事は大分県の広瀬勝貞(1942年6月生まれ)と奈良県の荒井正吾(1945年1月生まれ)の2人を残すのみとなり、また1990年代および20世紀に当選した現職知事は谷本を最後に姿を消した。
退任後の2022年4月1日、石川県公立大学法人理事長に就任。
- ^ a b c “知事のホームページ - 知事のプロフィール”. 石川県 (2018年4月25日). 2020年4月1日閲覧。
- ^ 『石川県公立大学法人人事について』(PDF)(プレスリリース)石川県公立大学法人、2022年3月30日 。2024年2月29日閲覧。
- ^ 石川県の公式サイトでは、本籍は石川県となっている。
- ^ a b c d 川辺真改 (2022年1月25日). “「現代の加賀藩主」の散歩に同行した 52歳下の記者が感じたこと:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2022年2月11日閲覧。
- ^ “石川知事に谷本氏、全国最多に並ぶ6選”. 産経新聞. (2014年3月16日) 2015年2月26日閲覧。
- ^ “石川知事に谷本氏7選 現職最多”. 日本経済新聞. (2018年3月11日) 2018年3月12日閲覧。
- ^ “谷本氏、現役最多7選 石川県知事選、投票率最低39・07%”. 北國新聞. (2018年3月12日). オリジナルの2018年3月12日時点におけるアーカイブ。 2018年3月12日閲覧。
- ^ “石川県知事7選 多選制限の法制化を 地方政治の活力低下を映す”. 日本経済新聞. (2018年3月13日) 2019年6月27日閲覧。
- ^ “谷本氏、8選不出馬を表明 「一定の役割終えた」―石川知事選”. 時事通信. (2021年11月17日) 2021年11月17日閲覧。
- ^ “谷本・石川知事、知事選不出馬表明 全国最多の7期「一つの区切り」”. 朝日新聞. (2021年11月17日) 2021年11月17日閲覧。
- ^ 『官報』号外232号、令和5年11月6日
- ^ “谷本知事、会見中倒れる 石川県庁、インフルエンザと診断”. 北國新聞. (2014年1月6日). オリジナルの2014年1月6日時点におけるアーカイブ。 2020年3月9日閲覧。
- ^ a b 佐々木たくみ「石川・谷本知事、きょう退任 インフラ整備推進に支持 総務省出身2人で59年 施策、県全域への配慮映す」『日本経済新聞』、2022年3月26日。2022年3月28日閲覧。
- ^ a b 「谷本氏、不出馬の意向 来春の知事選 17日会見で表明「石川飛躍の基盤整えた」」『北國新聞』、2021年11月17日。2022年3月29日閲覧。
- ^ 川辺真改「28年の谷本県政に幕「文化の集積に磨きをかけた」」『朝日新聞』、2022年3月26日。2022年3月29日閲覧。
- ^ 「在任中に陸海空の交流基盤が完成…任期満了迎える谷本石川県知事28年の歩み 時にはハプニングも」『石川テレビニュース』、2022年3月25日。2022年3月29日閲覧。
- ^ “北朝鮮国民「餓死させねば」 石川知事、ミサイル問題で”. 朝日新聞. (2017年6月21日) 2017年6月21日閲覧。
- ^ “石川)朝鮮総連が抗議文 谷本知事「餓死」発言を批判”. 朝日新聞. (2017年6月24日) 2020年3月9日閲覧。
- ^ “石川県知事、外出自粛の東京都民に観光アピール 地元は困惑”. 毎日新聞. (2020年4月1日) 2020年4月25日閲覧。
- ^ “石川県で複数の集団感染 新規感染は最多20人”. 日本経済新聞. (2020年4月10日) 2020年4月25日閲覧。
- ^ “「都民が息抜きしたければ県内に」知事発言に批判続出、一転して「県に極力入らないで…」”. 読売新聞. (2020年4月12日) 2020年4月25日閲覧。
- ^ 石川知事、ドラッグストア社長に「わが世の春」と発言(2020年5月29日、サンケイスポーツ)2020年5月30日閲覧
- ^ 石川県知事「反省している」 コロナ「わが世の春」発言 - 共同通信 2020年6月2日
- ^ 特別融資制度巡り石川県知事「製造業は借り慣れているから」県が創設の制度の説明中に発言(2020年6月9日、福井新聞)2020年6月24日閲覧
- ^ 谷本石川知事「コロナとご縁」 社員感染の会社がマスク寄贈で(2020年6月23日、福井新聞)2020年6月23日閲覧
- ^ 【朝日新聞】2020年12月30日付「石川県知事が90人超で会食 「感染対策とり問題ない」」
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