皇宮警察本部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/11 19:31 UTC 版)
概要
天皇徳仁・皇后雅子及び上皇明仁・上皇后美智子並びに皇族(皇室構成員)の安全を確保するため、皇宮護衛官のうち側衛官が皇居・御所等はもとより、国内外において身辺の直近で護衛に当たっている。
また、皇居、赤坂御用地、各御用邸、京都御所、正倉院等の安全を確保するため、主に以下の1都1府4県において警戒警備活動を行っている[5]。
また、国賓として来日した外国要人の皇居参内や、信任状の捧呈に伴う特命全権大使の皇居参内に際して、騎馬、サイドカー(側車付大型自動二輪車)等で護衛に当たっている[7]。
また、皇宮警察は全国で唯一、警察業務と共に消防業務も行っているため、白い車体に赤色帯の入った「警防車」という消防ポンプ車を坂下護衛署、吹上護衛署、赤坂護衛署、京都護衛署などに配備している[11]。
この他、皇宮警察の職員である皇宮護衛官に対して必要な教育訓練を行う皇宮警察学校、皇宮警察音楽隊、皇宮警察特別警備隊などもある。
2009年(平成21年)度に警務部長ポストを廃し、「副本部長」を設置した。
皇宮警察本部の定員は、警察庁の定員に関する規則[12]により規定されており、2020年(令和2年)4月1日現在、皇宮護衛官932人および事務官等40人の合計972人である。
2021年(令和3年)に、皇宮警察で初の女性警視正が誕生した。
毎年1月下旬に年頭視閲式があり、側衛車両部隊や騎馬隊など約11部隊・260人程度が皇居東御苑で式を行う。2021年(令和3年)と2022年(令和4年)は新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大のため、中止した。2023年(令和5年)1月20日、3年ぶりに行われた年頭視閲式には皇宮警察の創設以来初めて天皇・皇后が出席した。ただ、天皇徳仁は1986年(昭和61年)の年頭視閲式に一度のみ出席したことがある[13]。
注釈
出典
- ^ 警察庁の定員に関する規則(昭和44年6月5日国家公安委員会規則第4号)」(最終改正:平成30年3月30日国家公安委員会規則第8号)
- ^ 単位:千円。2018年度(平成30年度)当初予算 - 一般会計(内閣 「平成30年度予算書関連」 財務省)。
- ^ 皇宮警察署官制(明治19年5月1日宮内省達第5号。)
- ^ a b 警察法 第29条
- ^ a b 皇宮警察本部概要
- ^ “皇宮警察”. 日本大百科全書. 小学館、コトバンク. 2022年8月12日閲覧。
- ^ a b 令和4年警察白書 P208「皇宮警察本部の活動」 警察庁
- ^ “サイトマップ | 皇宮警察本部-IMPERIAL GUARD HEADQUARTERS-”. 警察庁. 2018年8月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月25日閲覧。
- ^ 『ジーニアス英和辞典』第3版 「guard(名詞)(1)」。
- ^ 秦 2005, pp. 370–382, 第2部 陸海軍主要職務の歴任者一覧-III 陸軍-9.部隊/師団-A 師団
- ^ テレ東ニュース「皇居で年頭視閲式 部隊が華々しく行進【動画】
- ^ 昭和44年6月5日国家公安委員会規則第4号。(最終改正:令和2年3月30日国家公安委員会規則第4号)
- ^ “皇居で3年ぶり 皇宮警察の年頭視閲式 天皇皇后両陛下も出席”. NHK. (2023年1月20日) 2023年3月10日閲覧。
- ^ 「皇宮警察音楽隊創設60周年記念演奏会」平成25年度警察白書,P201
- ^ 皇宮警察が初の被災地支援へ 避難所での生活相談などに女性護衛官ら派遣 産経新聞 2011年4月26日(インターネットアーカイブ)
- ^ 皇宮警察本部の仕事
- ^ a b 皇宮警察史編さん委員会(1976), 付録p60
- ^ a b c d “《皇宮警察わいせつ体質がまた発覚》那須御用邸で「男女4人の護衛官がみだらな行為」”. 文春オンライン (2020/3/13(金) 18:36配信). 2020年7月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月9日閲覧。
- ^ a b c “皇宮警察で不祥事続々…未成年飲酒に男女4人みだらな行為 校長含む30人前後を処分へ NHK報道”. zakzak. 夕刊フジ (2020年3月10日). 2020年7月27日閲覧。
- ^ “皇宮警察の警部補、酒に酔い電車内で痴漢か 十条駅で現行犯逮捕”. クリスチャントゥデイ (2016年1月14日19時05分). 2020年7月27日閲覧。
- ^ “皇宮護衛官を書類送検 児童ポルノ所持容疑 警視庁”. 産経ニュース (2017年12月12日12:43). 2021年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月27日閲覧。
- ^ “赤坂御用地に知人女性招き入れる、皇宮警察署長を懲戒処分…「職場見せたかった」”. 読売新聞. (2021年2月19日). オリジナルの2021年2月19日時点におけるアーカイブ。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL「皇宮警察護衛官、ジャケット盗む 懲戒処分」『産経新聞』、2022年4月22日。2023年3月6日閲覧。
- ^ “皇宮警察で「泥沼ダブル不倫」「不倫の末の練炭心中」が 皇族方への悪口も横行”. デイリー新潮. (2022年7月13日) 2024年1月9日閲覧。
- ^ “皇居を1時間以上も勝手に徘徊して捕まった中国人の正体 元公安警察官も啞然(抜粋)”. デイリー新潮. 2022年11月4日閲覧。
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