山口市
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/01 12:47 UTC 版)
概要
山口県の県庁所在地であるが、人口規模は関門都市圏構成都市である下関市に次ぐ2番目、市内総生産(総額ベース)では製造業の拠点を多く有する周南市・下関市に次ぐ県内3番目[1]である。民間調査会社・ブランド総合研究所が2018年に調査した主要都市の「認知度」では、山口市は下関市や萩市を下回り、47都道府県の県庁所在地の中で最下位であった[2]。
現在の山口市は3代目に当たり、平成の大合併で旧・山口市と吉敷郡3町(小郡町・阿知須町・秋穂町)及び佐波郡徳地町が合併して発足した。合併直前まで人口が約14万人に過ぎず、都道府県庁所在地最小(後述)にして、下関市、宇部市、周南市に次ぐ県内第4の都市であった。合併後、市域面積は県内最大となったが人口密度は県内19市町中12位の194.8人/km2であり[3]、人口規模は20万人に満たない。なお旧・山口市と旧・小郡町、旧・阿知須町は戦時中に一度合併したのちに再び分離している(後述)。
隣接する防府市と共に都市雇用圏である山口都市圏を構成するが、特に徳地地区(旧・徳地町)は佐波川沿いにあり町村制時代に同じ佐波郡を構成していた防府市との交流が多く、また阿知須地区(旧・阿知須町)は隣接する宇部市との交流がある(宇部市西岐波・東岐波は町村制の時代には吉敷郡に属していた)。
湯田温泉周辺や山口県庁などが所在する地域を含む旧来からの山口市街地は、東西の主要幹線のひとつである山陽本線ではなく、支線である山口線の沿線にある(#鉄道も参照)。
市民歌は2006年の新設合併を記念して当年に制定された「ふるさとの風 〜山口市民の歌〜」で、2010年の阿東町編入に伴い歌詞が増補・改訂された。
注釈
- ^ 当時、大内氏が周防国の中心地は防府(佐波郡)であったのにもかかわらず、山口(吉敷郡)を選んだ背景として、大内氏が当時南朝の一員として室町幕府と戦っており(後に服従)、瀬戸内海と山陽道に面した防府は平時には便利でも戦時の防衛には不向きだったこと、防府周辺にあった周防国の国衙領と阿弥陀寺は当時奈良の東大寺の支配下にあり、東大寺の影響力が強い防府に本拠地を置いて同寺と摩擦を起こすことを避けたこと、山口は周囲を山に囲まれた盆地で防府よりも守りやすく、かつ地形が京都に似て四神相応の地とみなされたこと、などが考えられている(藤井崇『鎌倉遺文研究』21号、2008年。改題・改稿「弘世期の分国支配」『室町期大名権力論』同成社、2013年(原論文:「南北朝期長門国における厚東氏権力と弘世期大内氏権力」、2008年)P19)。
- ^ 上金古曽町、下金古曽町、八幡馬場町、野田町、上竪小路町、下竪小路町、石観音町、道祖町、円政寺町、堂ノ前町、大市町、諸願小路町、久保小路町、銭湯小路町、新馬場町、後河原町、中河原町、早間田町、新町、米屋町、御局小路町、今小路町、中市町、相物小路町、太刀売町、松ノ木町、北ノ小路町、馬場殿小路町、米殿小路町、道場門前町、今市町、今道町、鰐石町、大附町、新橋町、西門前町、糸米小路町、荒高町、田町、中讃井町
- ^ 地方銀行の山口銀行は下関市に、第二地方銀行の西京銀行は周南市に本店を置く。
- ^ 締結当時は小郡町
出典
- ^ 平成29年度市町民経済計算の概要 (PDF) - 山口県統計分析課2020年3月31日
- ^ “47都道府県の県庁所在地「認知度」ランキング【完全版】”. ダイヤモンドオンライン (2019年4月15日). 2020年2月19日閲覧。
- ^ 50の指標でみる市町のすがた(平成22年度版) 5 人口密度(1平方km当たり)[リンク切れ] (XLSファイル、47KB) - 山口県統計分析課
- ^ “気象庁 / 平年値(年・月ごとの値)”. 気象庁. 2024年3月22日閲覧。
- ^ “徳佐 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2024年3月22日閲覧。
- ^ “「今年の旅行先」に山口市 52カ所中3番手に紹介―米紙” (2024年1月10日). 2024年2月11日閲覧。
- ^ 歴代知事編纂会編『日本の歴代市長』第3巻、歴代知事編纂会、1985年。『朝日新聞』。
- ^ “令和2年地価公示(山口県分)の結果について”. 山口県政策企画課 土地・水資源対策班 (2020年3月25日). 2020年10月6日閲覧。
- ^ 平成23年刊山口県統計年鑑
- ^ 平成23年市町別観光客数
- ^ 会社概要 - 山口ケーブルビジョン(2012年1月5日現在)
- ^ “NNNニュース 校名は「県立山口松風館高校」- 日テレNEWS24”. 2021年2月19日閲覧。
- ^ “安全祈願祭 JR新山口駅の自由通路、橋上駅舎工事” (日本語). 山口新聞 (下関市: 山口新聞社). (2011年11月24日) 2012年1月5日閲覧。
- ^ 『郷土大歳のあゆみ』大歳自治振興会、2002年12月10日、189頁。000004009651 。
- ^ a b c d 参謀本部 (1893年9月). “広島ヨリ赤間関ニ達スル鉄道線路撰択ノ件(広島馬関線)” (日本語). 2021年9月12日閲覧。
- ^ “知事記者会見録(平成23年11月14日実施分)”. 山口県広報広聴課 (2011年11月16日). 2012年1月3日閲覧。
- ^ 岩空山威徳寺公式
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