塩化ウラン(V) 塩化ウラン(V)の概要

塩化ウラン(V)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/25 04:26 UTC 版)

塩化ウラン(V)
識別情報
CAS登録番号 13470-21-8
構造
結晶構造 単斜晶
空間群 P21/n (No.14、position 2)
格子定数 (a, b, c) a = 7.99 Å,b = 1.069 Å,c = 8.48 Å
特性
化学式 UCl5
モル質量 415.29 g/mol
外観 赤褐色微結晶[1]
密度 3.81 g/cm3[2]
への溶解度 反応
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

生成

塩化ウラン(V)は酸化ウラン(VI)四塩化炭素を反応させると生じる[1]

また、塩化ウラン(IV)を550 ℃で塩素化しても得られる[1]

性質

塩化ウラン(V)は赤褐色の微結晶粉末、または金属光沢をもつ黒赤色結晶である。塩化ウラン(IV)とは対照的に水溶性である。吸湿性が強く、水や熱によって塩化ウラン(VI)と塩化ウラン(IV)に分解する。アルコールアセトンジエチルエーテルジオキサンなどの有機溶媒と反応する。四塩化炭素、二硫化炭素塩化チオニルとは反応せず溶解する。α相は単斜晶系空間群 P21/n(No.14、position 2)に属し、格子定数は a = 799 pm、b = 1069 pm、c = 848 pm で β = 91,5°である[1]。一方、四塩化炭素やジクロロメタンで塩化ウラン(VI)を結晶化させるとβ相の塩化ウラン(V)が生じ、これは三斜晶系で空間群 P1 (No. 1) に属する[2]




  1. ^ a b c d Georg Brauer (1975). Handbuch der Präparativen Anorganischen Chemie. 3., umgearb. Auflage. Band I. Enke, Stuttgart. p. 1208. ISBN 3-432-02328-6. 
  2. ^ a b Lester R. Morss, Norman M. Edelstein, J. Fuger (ed.) (2010). The Chemistry of the Actinide and Transactinide Elements (Set Vol. 1–6).. Springer, Dordrecht. p. 522, 1795. ISBN 978-94-007-0211-0. 


「塩化ウラン(V)」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「塩化ウラン(V)」の関連用語

塩化ウラン(V)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



塩化ウラン(V)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの塩化ウラン(V) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS