南紀白浜温泉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/07 14:14 UTC 版)
温泉湧出のしくみ
白浜温泉は日本列島を覆うどの火山帯にも属しておらず、火山が周辺にないのに温泉が湧き出ていることが不思議とされてきた温泉でもある。ところが近年の調査で、白浜、有馬などの一帯の高温で噴き出す温泉は火山性の温泉ではなく、フィリピン海から潜り込んだプレートから滲出した高温の地下水が滞留しているものであることが、核燃料サイクル開発機構(現:日本原子力研究開発機構)より研究報告された[10]。
泉質
効能
胃腸病・神経痛・リウマチなど
※ 効能は万人に効果を保証するものではない。
温泉街
白良浜沿いの南部には大規模なホテルが林立しているが、温泉街には民宿や旅館などもある。ほとんどの宿泊施設は浴室に温泉を引いているが、温泉施設のみの共同浴場や料亭・オートキャンプ場の中に温泉を併設したとした施設も見られる。大きなホテルや旅館では有料で温泉のみの利用もできる。温泉街にある温泉神社では、6月に献湯祭が行われる。その際、一部共同浴場に無料で入浴することができる。
共同浴場
- 松の湯
- 公民館のような建物の中にあり、窓から景勝の円月島を眺めることができる。地元の人も多く利用する共同浴場。
- 白良湯
- 白良浜の砂浜から出たところにある共同浴場。夏は多くの海水浴客で賑わう。
- しらすな
- 白良浜の砂浜の中にある露天風呂。男女混浴で夏は海水浴客が水着のまま利用し、冬は足湯に利用される。白良浜の中にあるので夏は海水浴客で大変賑わう。
- 牟婁の湯
- 日本書紀や万葉集に詠われた古い源泉である。
- 崎の湯
- 太平洋に面した開放感あふれる露天の岩風呂。658年(斉明4年)に斉明天皇と中大兄皇子が入湯したと言う由緒ある湯。紀州藩主時代の徳川吉宗も入湯した。波を間近に感じながら入れる温泉だが、天候が悪くなり波が高くなると入湯禁止になる。露天だが中央に仕切りを設けており男女別に入湯できる。
- 綱の湯
- 耐震性の低さによる危険性から2005年9月末で一旦閉鎖されたが、新築し2008年6月に開業。
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松の湯
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白良湯
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しらすな
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牟婁の湯
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崎の湯
民間の温泉施設
- 長生の湯
- 白浜温泉公園
- 山肌に作られた温泉施設。海を展望できる風呂や草木に囲まれた風呂など露天を中心に多くの湯船があり、別料金で家族やカップル向けの貸し切り風呂も利用できる。温泉以外に料亭や宿泊施設、プールも併設している。
- 千畳の湯グランパス
- 「オートキャンプ場グランパス」の中の温泉。オートキャンプ場の利用者が多い。
- とれとれの湯
- カタタの湯
- いずれも堅田漁業協同組合が運営する「とれとれパーク」内にある(「とれとれの湯」は独立建物を持ち、「カタタの湯」はレストランに併設されている)。料理と温泉が楽しめる。同パーク内のホテル宿泊者は、宿泊プランによっては両施設の無料入浴券が配られる。
名産
太平洋や紀伊水道に面しているので海産物は豊富であるが、特に近隣のすさみ町ではイセエビの水揚高が日本一(自治体単位)であることから、イセエビ料理が名物になっているほか、クツエビ(セミエビ)も知られている。また、クエの水揚げも多く、古くから天然のクエを自慢とする宿もあるほか、2006年にクエの養殖に成功してから安定供給が図れるようになり、組合挙げてクエを名物としてPRしたところ、2008年の統計で、宿泊客一人あたりシーズンで1,200円、年間通して500円の増加となっている。
近隣の観光地
白浜の由来である白良浜は白くさらさらな砂浜。毎年ゴールデンウィークに海開きを行い、夏の海水浴シーズンは特に多くの観光客で賑わう。近くには熊野三所神社、千畳敷・円月島 ・三段壁などの景勝地や、南紀白浜アドベンチャーワールド・白浜エネルギーランド、南方熊楠記念館、白浜海中展望塔などの施設がある。特にパンダのいる南紀白浜アドベンチャーワールドは白浜温泉集客への貢献度が高い。
- ^ 全国温泉大事典 白浜温泉の項より抜萃
- ^ a b 桑原[1999: 332]
- ^ これとは別に「白浜」という小字がある。だが、田辺湾に面した凹地で、白良浜からは1.5キロメートルほど離れている上、瀬戸地区のはずれである[桑原 1999: 333-334]。
- ^ 桑原[1999: 332、334]
- ^ 桑原[1999: 334]
- ^ 桑原[1999: 333]
- ^ 小池[1986]
- ^ 渡辺ほか[1967]
- ^ 桑原[1999: 303-305]。この種の南紀と紀南の混同は昭和40年代半ば以降のもので、すくなくとも大正年間には見られなかった[桑原 1999: 305]
- ^ 紀伊半島下に沈み込むプレートからもたらされた深部流体が非火山地帯の温泉の成因に関与 旧核燃料サイクル開発機構 東濃地科学センター プレスリリース 2004年4月27日。2018年5月2日閲覧。
- 1 南紀白浜温泉とは
- 2 南紀白浜温泉の概要
- 3 歴史
- 4 温泉湧出のしくみ
- 5 アクセス
固有名詞の分類
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