佐々木幹郎 来歴・人物

佐々木幹郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/28 07:24 UTC 版)

来歴・人物

奈良県天理市で生まれ大阪府藤井寺市で育つ[1]ランドスケープアーキテクト佐々木葉二は弟[2]。美陵町立(現・藤井寺市立)藤井寺小学校大阪市立阪南中学校大阪府立大手前高等学校を経て、同志社大学文学部哲学科中退。

1967年、大手前高校卒業。高校時代は美術部と社会科学研究会に所属し、当時から詩作に励んでいた。羽田闘争で死亡した山崎博昭とは同期である。1970年、その死を追悼した第一詩集『死者の鞭』で詩壇にデビュー。大学時代は「同志社詩人」に所属。詩誌「白鯨」(1972年〜75年)創刊同人。

1976年中原中也小林秀雄の恋人であった長谷川泰子を主演にした映画「眠れ蜜」(監督・岩佐寿弥、撮影・田村正毅、脚本・佐々木幹郎)を独立プロダクション「シネマ・ネサンス」で製作。

1984年ミシガン州立オークランド大学客員詩人(Poet in residence)。1988年以降、ヒマラヤ山岳部を旅することが多く、日本文学をネパールに紹介する「ヒマラヤ文庫」(1991年〜95年)を日本とネパールの詩人とで創設。チベット上海など、アジアの都市の比較文化論、アイルランドなどの紀行論も多い[3]

『新編中原中也全集』(2000年2004年)の責任編集委員。中原中也研究の第一人者として知られている[4]

東京藝術大学大学院音楽研究科音楽文芸非常勤講師(2003年2008年)を歴任[5]。近年は詩と音楽のコラボレーションの試みを続け、東京藝術大学出身者による音楽パフォーマンス集団「VOICE SPACE」を創設(2004年〜)。西村朗作曲による合唱曲やオペラ作品、小室等作曲のフォークソング作品など多数。中原中也賞(1996年~2023年)選考委員サントリー地域文化賞選考委員(1999年~2023年)を歴任。

写真の腕前はプロ級。日本において詩だけで自立している数少ない存在。元京都市立芸術大学学長で元大阪大学総長の鷲田清一は親友。

崖の上にある自宅に「ツイラク・ミーちゃん」という三毛猫を飼っており、「猫と詩人」というウェブマガジンを更新するなど愛猫家としても知られている[6]


  1. ^ 佐々木 幹郎『中原中也』受賞者一覧・選評”. サントリー文化財団. 2020年1月15日閲覧。
  2. ^ LANDSCAPE DESIGN No.56 74-75頁
  3. ^ 前橋文学館編『佐々木幹郎-明日』2013
  4. ^ 「読売新聞」2017年6月18日(山口)「中也 弱者の心紡いだ言葉」。http://www.yomiuri.co.jp/local/yamaguchi/news/20170617-OYTNT50042.html?from=tw
  5. ^ 佐々木幹郎 (2019年5月20日). “アイルランドの猫”. ウェブマガジン「あき地」. 猫と詩人. 2020年1月16日閲覧。
  6. ^ 佐々木幹郎 (2018年9月20日). “姓はツイラク、名はミーちゃん。”. ウェブマガジン「あき地」. 猫と詩人. 2020年1月16日閲覧。
  7. ^ 急停車するまで 佐々木幹郎-ことのは311 震災・復興”. 朝日新聞デジタル. 2020年1月15日閲覧。
  8. ^ 大岡信賞、第1回受賞者に2氏 佐々木幹郎さん、巻上公一さん”. 朝日新聞デジタル. 2020年5月29日閲覧。


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