中村文則
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/29 02:32 UTC 版)
中村 文則 (なかむら ふみのり) | |
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(2013年、ロサンゼルスにて) | |
誕生 |
1977年9月2日(46歳) 日本・愛知県東海市 |
職業 | 小説家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
教育 | 学士(社会学) |
最終学歴 | 福島大学行政社会学部卒業 |
活動期間 | 2002年 - |
ジャンル | 小説 |
代表作 |
『土の中の子供』(2005年) 『掏摸』(2009年) 『教団X』(2014年) 『逃亡者』(2020年) |
主な受賞歴 |
新潮新人賞(2002年) 野間文芸新人賞(2004年) 芥川龍之介賞(2005年) 大江健三郎賞(2010年) ドゥマゴ文学賞(2016年) 中日文化賞(2020年) |
デビュー作 | 『銃』(2002年) |
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来歴
愛知県東海市出身。愛知県立東海南高等学校、福島大学行政社会学部応用社会学科卒業。フリーターを経て、2002年に「銃」で第34回新潮新人賞を受賞しデビュー。2004年、『遮光』で第26回野間文芸新人賞、2005年、『土の中の子供』で第133回芥川龍之介賞、2010年、『掏摸<スリ>』で第4回大江健三郎賞を受賞。同作の英訳 『The Thief』は、ウォール・ストリート・ジャーナル紙で、2012年のベスト10小説に選ばれ[1]、2013年のロサンゼルス・タイムズ・ブック・プライズにもノミネートされた。『悪と仮面のルール』の英訳(EVIL AND THE MASK)はウォール・ストリート・ジャーナル紙の2013年のベストミステリーの10作品に選ばれる[2]。2014年、ノワール小説への貢献で、アメリカでデイビッド・グーディス賞を受賞[3]。
人物
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- 重厚で陰鬱な作風とは対照的に、本人は明朗な性格である。交流のあるお笑い芸人・作家の又吉直樹がそのギャップについて尋ねてみたところ、「暗いことで人に迷惑をかけるの、やめようと思ったんだよ」と答えたという[5]。
- 漫画家の久世番子とは同郷で、小学校から高校までの同級生だった。2012年の対談では「中村文則」という名前がペンネームであることも語っている[6]。また、ダンスチームはむつんサーブのりきっちょとは大学時代からの友人である[7]。演劇ユニットunks[注釈 1][8][9]、ヴァイオリニスト島田真千子[10]、ロックバンドNON'SHEEP[11]などを自身のウェブサイトで紹介したり、役者の綾野剛との親交も深く[12]、他分野とのつながりも広い。
- 小さい頃はほとんど本を読まず、高校生の時にものすごい孤独に陥って小説と出会った。 また、読書感想文も好きではなく[13]自分で勝手に話を作って「馬と少年を読んで」という題名で提出したことがある[14]。
- 愛知県東海市のふるさと大使である[15]。
- 初めて物語を書いたのは小学校一年生の授業で浦島太郎の続編として創作した『浦島次郎』で、浦島太郎の弟が亀に復讐する話だった。 同番組での「子供たちに薦める本は?」という質問に対して、よくある物語をただ読むのではなく、親が「君だったらどう変える?」「どう変えたら君好みになる?」というふうに問いかけるといいと答えた。続けて、強いて言うならと挙げた本は『グリム童話』で、日本の童話は勧善懲悪ものが多いから、海外の子供たちと同じものを読んでみるのも面白いのではないかと語った[14]。
受賞歴
- 2002年 - 第34回新潮新人賞(「銃」)
- 2004年 - 第26回野間文芸新人賞(「遮光」)
- 2005年 - 第133回芥川龍之介賞(「土の中の子供」)
- 2010年 - 第4回大江健三郎賞(「掏摸<スリ>」)
- 2014年 - デイビッド・グーディス賞(作家が対象)
- 2016年 - 第26回Bunkamuraドゥマゴ文学賞 選考:亀山郁夫(「私の消滅」)
- 2020年 - 第73回中日文化賞[16]
- ^ “The Best Fiction of 2012 : The Wall Street Journal's books editors pick the best fiction from the past year.”. The Wall Street Journal. (2012年12月14日) 2020年11月6日閲覧。
- ^ “『悪と仮面のルール』英訳版、WSJが選ぶ「ミステリトップ10」に選出”. 新文化. (2013年12月18日) 2020年11月6日閲覧。
- ^ “中村文則さん:米の文学賞受賞”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2014年2月12日). オリジナルの2014年2月28日時点におけるアーカイブ。 2020年11月6日閲覧。
- ^ “作家の読書道 第152回:中村文則さん その2「大学の仲間が自分を変えた」”. WEB 本の雑誌 (2014年9月17日). 2021年3月24日閲覧。
- ^ “又吉×NEWS加藤×中村文則が“ストレス発散ツアー””. ORICON NEWS (2016年9月14日). 2021年3月24日閲覧。
- ^ “対談 中村文則×久世番子『文藝とか文豪のこと』”. Web新刊展望 (2012年11月15日). 2021年3月24日閲覧。
- ^ “芥川賞作家の中村文則氏と飲む”. りきっちょのさきっちょ (2009年9月4日). 2021年3月24日閲覧。
- ^ “はじめまして。”. unksのブログ (2009年4月1日). 2021年3月24日閲覧。
- ^ “来訪者”. unksのブログ (2012年8月15日). 2021年3月24日閲覧。
- ^ “何もかも憂鬱な夜に”. Violinist 島田真千子 ~音楽家の気持ち~ (2009年4月16日). 2021年3月24日閲覧。
- ^ “佐藤雄駿×中村文則 対談「“残党”が極めた先へ進むために」”. NON'SHEEP (2017年10月25日). 2021年3月24日閲覧。
- ^ “綾野剛、中村文則と初対面で「どっちが焼き魚のサンマをSっぽく食べられるか?」を勝負”. ダ・ヴィンチニュース (2015年8月26日). 2021年3月24日閲覧。
- ^ “作家の読書道 第152回:中村文則さん その1「人が嫌いだった少年時代」”. WEB 本の雑誌 (2014年9月17日). 2021年3月24日閲覧。
- ^ a b 『タイプライターズ〜物書きの世界〜』2020年5月2日放送分
- ^ “ふるさと大使(中村文則)/東海市”. www.city.tokai.aichi.jp. 2022年8月17日閲覧。
- ^ “中日文化賞 作家 中村文則氏”. 中日新聞 (中日新聞社). (2020年5月3日) 2020年5月31日閲覧。
- ^ CORPORATION, KADOKAWA. “1と0と加藤シゲアキ”. KADOKAWAオフィシャルサイト. 2022年9月16日閲覧。
- ^ “村上虹郎×広瀬アリス×武正晴監督! 中村文則デビュー作「銃」映画化”. 映画.com (株式会社エイガ・ドット・コム). (2018年6月11日) 2018年6月11日閲覧。
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