ナマ虎スタジアム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/09 09:48 UTC 版)
概要
中継の特徴
主に阪神タイガース(以下「阪神」)の公式戦を放送。テレビ東京系列においてローカルセールス枠が設けられている火曜日と土曜日のナイトゲームが中心で、火曜日に中継することが多い。
阪神戦については、ホームゲームよりビジターゲームを放送することが非常に多く、NPB加盟球団の本拠地以外の球場で開催されるビジターゲームも随時中継。2016年7月12日には長野オリンピックスタジアムから対東京ヤクルトスワローズ戦[1]、2017年6月27日には浜松市営球場から対中日ドラゴンズ戦をテレビ大阪の自社制作で放送している。
制作局のテレビ大阪にとどまらず、近畿地方に存在する独立局でも同時ネット形式で放送されることも多く(詳細後述)、大半のネット局でも当番組のタイトルをそのまま用いている[2]。
歴史
テレビ大阪は1982年の開局当時から阪神のビジターゲームを積極的に放送しており、1985年頃には[いつ?]フリーアナウンサーの中村鋭一をレギュラー出演させたり、月亭八方を司会に置いた応援番組『水曜だ!タイガース』(2005年の終了時点のタイトルは『猛虎逆襲』)を水曜23時から放送するなど、阪神の応援に力を入れてきた。
かつては、大阪府に本拠地を構える近鉄バファローズのホームゲームを『藤井寺バファローズアワー』のタイトルでたびたび放送し、一部のカードはKBS京都にもネットしていいた(当初は単に『プロ野球中継』と称していた)。また、昭和時代には、南海ホークス、阪急ブレーブスの主催ゲームを中継することもあった(平成には、オリックス・ブルーウェーブの主催ゲームを中継することもあったほか、2005年の第1回セ・パ交流戦ではオリックス主催の関西ダービー・阪神戦の生中継も行われた。ここ数年はテレビ大阪地上波でのオリックス主催試合の放送は、2021年の日本シリーズ=テレビ東京主管制作・テレビ大阪協力扱いによる対ヤクルト第2戦と2023年の日本シリーズ=同様にテレビ東京主管制作・テレビ大阪協力扱いによる対阪神第2戦以外はなく、オリックス球団制作の映像にテレビ大阪からベンチレポーターを派遣する形で、テレビ東京の関東向け、ないしはBSテレ東向けの中継のみに配給している程度である)。
その後は2006年まで、『TVO BASEBALL LIVE』のタイトルで放送。2007年度の放送では『全力!!虎中継』に改称したことを機に、長年実施していなかったホームゲームの中継も再開された。
地上デジタル放送へ完全移行した後の2012年5月からは、火曜日の阪神ナイトゲームにHD+SDマルチチャンネル編成を採用。中継対象のカードが放送時間内(18:55 - 20:54)に終了しない場合は、最大で21:54まで、3つのチャンネルのうちサブチャンネル2(チャンネル番号073)にて中継を継続する[3]。延長オプションにマルチチャンネル編成を組み込んだ阪神戦のレギュラー中継は、NHK大阪放送局の近畿地方向け中継でも実施されているが、日本の民放テレビ局としては初めてである。ただし、メインチャンネル(071)・サブチャンネル1(072)・ワンセグ放送では、その場合にも20:54からレギュラー番組『開運!なんでも鑑定団』(テレビ東京制作)の同時ネットを実施する[4][5]。
2014年度には、阪神戦中継のタイトルを『生トラスタジアム』に変更。4月22日(火曜日)の中日ドラゴンズ対阪神ナイトゲーム中継(ナゴヤドーム、現在のバンテリンドーム ナゴヤ)から、このタイトルで放送していた。翌2015年度からは、阪神戦中継のタイトル表記を『ナマ虎スタジアム』に変更。4月21日(火曜日)の横浜DeNAベイスターズ対阪神ナイトゲーム中継(横浜スタジアム)から、このタイトルで放送している。
テレビ大阪の開局35年目に当たる2017年度には、4月4日(火曜日)の阪神ホーム開幕戦(京セラドーム大阪での対東京ヤクルトスワローズ戦)を皮切りに、レギュラーシーズン中に阪神戦9試合を中継した。テレビ大阪が阪神のホーム開幕戦を中継するのは、史上初めてである[6]。
2020年には、新型コロナウイルスへの感染が拡大している影響でレギュラーシーズンの開幕が当初の予定からおよそ3ヶ月先にまで延期されたほか、レギュラーシーズンが11月上旬まで組まれていた。当番組では、開幕2カード目の初戦(6月23日=火曜日に明治神宮野球場で催されたヤクルト対阪神ナイトゲーム)から、(デーゲーム1試合を含む)阪神戦8試合を中継。マルチチャンネル編成を講じない土曜日のナイトゲーム中継枠を前年から6分(21:00にまで)拡大していたが、9月8日(火曜日)のDeNA対阪神(横浜)ナイトゲーム中継でシーズン中の放送を終了した。
2021年には、レギュラーシーズン開幕(3月26日)の時点で、例年より少ない5試合の阪神戦(火曜日4試合・土曜日1試合)中継を予定。その一方で、火曜日の中継開始時間を、前年より30分早い18:25に設定(20:54から最大で21:54までのマルチチャンネル編成は前年から継続)。当初の予定ではホームゲームの中継を初回(4月13日に甲子園球場で開催を予定していた対広島戦)にだけ設定していたが、降雨などの影響で中継の開始前に中止が決まったため、その後は(開幕後に追加された土曜日の1試合を含む)ビジターゲーム5試合を中継した。ちなみに、6月8日には札幌ドームでの対日本ハム戦を自社制作で中継するとともに、BSテレ東でも同時ネット(同局では独自に副音声限定企画をゲスト付きで放送)[7]。また、開幕後の日程追加措置によって10月19日(火曜日)に甲子園球場で組まれた阪神対ヤクルト戦では、同月からローカルセールス枠の拡大に伴って中継開始時間の繰り上げが可能になったことを背景に、最終回にしてこの年唯一の阪神ホームゲーム中継を17:55から放送している。
2022年には、阪神のレギュラーシーズン開幕第2カード(ビジターカードの初戦)として組まれた3月29日(火曜日)の広島対阪神戦(マツダスタジアムでのナイトゲーム)で、17:21から中継をスタート。火曜日の阪神ナイトゲーム中継では、前述した背景から、4月12日(火曜日)の対中日戦(ナゴヤドーム)以降も開始時刻を(18:00プレイボールの阪神戦中継をレギュラーで編成している放送局では最も早い)17:30に設定している[8]。8月までは火曜日に阪神戦4試合の中継を予定していたが、対象の試合で唯一の阪神ホームゲーム(4月26日に甲子園球場で予定されていた中日とのナイトゲーム)が雨天で中止されたほか[9]、例年少なくとも1試合で実施している土曜日の阪神ナイトゲーム中継を見送った。その一方で、中継の対象カードが開幕後に追加されたことに伴って、6月7日(火曜日)にはソフトバンク対阪神のナイトゲーム(福岡PayPayドーム)を自社制作で中継している。
2023年には、前年に続いて、阪神のレギュラーシーズン開幕第2カード(ビジターカードの初戦)として組まれた4月4日(火曜日)の広島対阪神戦(マツダスタジアムでのナイトゲーム)から中継を開始。当日のみ、編成上の事情からメインチャンネルの中継枠を17:30 - 21:54に設定していた[10]ため、マルチチャンネル編成を適用しなかった(実際には21:25で試合が終了)。この試合以降は、8月1日までの火曜日にナイトゲームとして組まれていた阪神戦から4試合を、マルチチャンネル編成で17:30から中継。実際には、前年に放送できなかった阪神のホームゲーム(5月2日に甲子園球場で催された対中日戦)や、阪神のビジターゲームに当たるセ・パ交流戦2試合(ベルーナドームでの対西武戦から1試合・楽天モバイルパーク宮城での対楽天戦から1試合)も中継している。
2024年には、阪神のレギュラーシーズン開幕第4カードとして組まれた4月9日(火曜日)の阪神対広島戦(甲子園球場でのナイトゲーム)から中継を開始。テレビ大阪が甲子園球場における阪神のレギュラーシーズン最初の主催公式戦を中継したことは、この試合が初めてである。メインチャンネルではこの試合から火曜日のナイトゲーム中継の開始時刻を17:25に定めていて、以降も同じ曜日・時間帯の阪神戦から、8月27日までに組まれている4試合を中継する予定。ただし、2021年から3年間実施されていたセ・パ交流戦の中継は見送られている。
- ^ ナマ虎スタジアム 東京ヤクルトVS阪神 - gooテレビ番組(関西版)・2016年7月12日
- ^ 2007年6月3日に放送された対北海道日本ハムファイターズ戦は、ネット局のテレビ北海道とBSジャパン(現・BSテレ東)でもこのタイトルのまま放送された。
- ^ それまでは火曜日に限り、最大で21:54までとして中継を延長していた。21:00からの『開運!なんでも鑑定団』は火曜日当日は放送休止とし、代わりに土曜日昼間に行っていた同番組の再放送の枠に振り替えていた(ABCテレビでは現在も、水曜日ナイター中継では、放送休止したレギュラー番組を同一週の土曜日午後の再放送枠に振り替えている)。
- ^ ただし、073での延長放送は標準画質(SD)である。延長放送の実施中の時間を含め、早く終了した場合は、『-鑑定団』を途中から放送(飛び乗り)する場合もあるが、071・072がハイビジョン画質(HD)であるのに対し、073が飛び乗り放送の場合は野球中継からの流れで標準画質となる(雨天中止や、20:54までに試合が終了するなど、マルチチャンネル編成を行わない場合はHD対応となる)。この旨についてはEPGの番組概要、並びに並列放送開始前にも「リモコンの上下キーの上矢印ボタンを押してください」との説明をしている(ホームページにはテンキー、EPG番組表選局でも073を合わせられることが記されている)。
- ^ 皆見清昭「地上波によるHD+SDマルチチャネル放送」『映像情報メディア学会誌』第70巻第1号、映像情報メディア学会、2016年、85-88頁、doi:10.3169/itej.70.85、ISSN 1342-6907、NAID 130006300777。
- ^ 阪神本拠開幕戦で江夏&田淵“黄金バッテリー”復活(『日刊スポーツ』2017年3月17日付記事)
- ^ 北海道地区では北海道テレビ(テレビ朝日系列)が放送。
- ^ “プロ野球中継2022 ナマ虎スタジアム | TVO テレビ大阪”. プロ野球中継2022 ナマ虎スタジアム | TVO テレビ大阪. 2022年3月28日閲覧。
- ^ この試合は9月12日(月曜日)に振り替えられたが、テレビ大阪が編成上の事情で放映権を返上したため、振替試合では地上波でのテレビ中継が見送られた。
- ^ 『開運!なんでも鑑定団』3時間半スペシャルの放送枠を関西ローカル向けに差し替え。この番組については、中継から1週間後(4月11日)に振り替え放送を実施。
- ^ 2022年3月29日のみ17時21分、2021年9月までは18時25分、9月以降は17時55分、2020年までは18時55分
- ^ 2020年までは18時55分
- ^ 放送枠の拡大を機に、後枠番組『出没!アド街ック天国』(テレビ東京制作)へステブレレスで直結。
- ^ 67コール
- ^ サントリードリームマッチ
- ^ 2012年:『江夏×金本 ズバッと本音を聞いてみた』』、2013年:『2013セ界最速V宣言 阪神優勝7つの真実』、2014年:『開幕直前スペシャル 大丈夫だよタイガース』、2015年:『2015タイガーススペシャル レジェンドが語る優勝への道』、2016年:『2016年タイガースキャンプスペシャル 石田純一と江夏豊が見た超変革の予感』
- ^ 直接受信できる地域(岡山県との県境に接する地域)がある他に、ごく一部の地域でケーブルテレビにおける再配信を実施中(広島県には現状TXNフルネット局は無い)
- ^ 阪神のDC(ゼネラルマネジャー付育成&打撃コーディネーター)を務めていた2014年・2015年および、二軍監督を経てSEA(オーナー付シニア・エグゼクティブ・アドバイザー)へ就任した2018年以降にゲスト解説者として随時出演。阪神DC復帰前の野球解説者時代には、『掛布の遊びたいし!』という冠番組をテレビ大阪で制作・放送していた。
- ^ 2023年5月30日の西武対阪神ナイトゲーム(ベルーナドーム)では、現役時代に両チームへ所属していたことを背景に、野球殿堂入りのセレモニーが試合前(17:50頃)にグラウンド上で執り行われた。当番組では17:30から実況:前田拓哉、解説:能見という陣容で中継を始めていたため、松井稼頭央(西武)・岡田彰布(阪神)両監督からの花束贈呈や、本人による挨拶のシーンも生放送。
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