デスクトップ環境 概要

デスクトップ環境

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/04 13:40 UTC 版)

概要

変更を拒否する開発者と理由

WindowsmacOSのようなプロプライエタリオペレーティングシステム (OS) のデスクトップ環境は、一般的に使用方法という観点から見て、変更をあまり受け付けないようになっている。また、それによってユーザーエクスペリエンス(ユーザーエクスペリエンスのデザインを参照)の一貫性を保証しているのである。特にBTRONでは表示の仕様や画面構成などを作法という名で規定し、原則としてこれに則り、変更することを公式には認めていない。

例外

これらのオペレーティング環境であってもスキンを変更したりサードパーティーソフトを使うことで画面を構成する要素(アイコンボタン、即ちウィジェット)の見た目やインタフェースモデルを変えたりすることはできる。Windowsでは、Windows Explorerシェルを別のものと置き換えることで変更が可能となる。

実装

デスクトップ環境を提供するシステムにおいて、ウィンドウマネージャおよびそれと連携するウィジェット・ツールキットを使って書かれたアプリケーション群が、一般にユーザーから見える大部分を構成する。ウィンドウマネージャは環境の対話的部分をサポートし、ツールキットは統一感のあるルック・アンド・フィールを提供する。

一部のウィンドウシステムは、その下層にあるOSやライブラリへの直接的なインタフェースとなっている。グラフィックスデバイス、ポインティングデバイスキーボードなどをサポートしている。ウィンドウマネージャは一般にウィンドウシステムの上で動作する。ウィンドウシステムがウィンドウ管理機能を提供することもあるが、一般にそのような機能はウィンドウマネージャの一部とみなされており、単にたまたまウィンドウシステムがそういった機能を提供しているものとされる。

特定のウィンドウマネージャとの組合せで使用することを念頭においているアプリケーションは、そのウィンドウマネージャに対応するウィジェット・ツールキットを採用することが多い。ウィジェット・ツールキットはアプリケーションにウィジェットを提供し、それによってユーザーが一貫した形でグラフィカルに対話する方法を提供する。[要出典]

デスクトップメタファー

デスクトップメタファー (desktop metaphor) とは、現在のOSのGUIで使われている統合されたコンセプトの集合のことである。コンピュータのディスプレイ上でユーザの机の上(デスクトップ)を表現し、そこに文書フォルダを置く。文書を開くとウィンドウが開き、それが机の上に置かれた紙の文書を表している。また、デスクアクセサリと呼ばれる小さなアプリケーション群が机の上の様々な道具(例えば、電卓)に対応している。[要校閲]

メタファーの純粋さを守るよりも利便性を高めるのが重要であるため[要校閲][独自研究?]、デスクトップメタファーは実装によっては様々な拡張がなされている。そのため、ゴミ箱ファイルキャビネットが何故か机の上に出現することになった[要出典]。また、メニューバータスクバーといった機能は実世界の机とは対応していない。

21世紀に入り、ファイルキャビネットや机のメタファーは重要性を失いつつある。特に記憶容量が巨大化したため、フォルダーのメタファーではファイルを探したり管理したりするのが困難になってきた。そのため、ユーザがシステムのファイルシステムに仮託された概念をそのまま受容するのではなく、特定の必要性に応じて文書を組織する手法が登場しつつある。「スマートフォルダ」と呼ばれる機能はユーザが重要と考える検索基準に従ったファイル検索を可能にしている。

BeOSはデスクトップメタファーを他よりも厳密に適用している。例えば、外部ディスク装置はデスクトップに現れるが、内部ディスク装置はコンピュータ自身を表すアイコンの中に含まれている。ちなみに、Mac OSでは全ドライブや外部デバイスをデスクトップに表示でき、Windowsでは全ドライブがコンピュータのアイコンの中にある。[要校閲]


注釈

  1. ^ ウィンドウアイコンメニューポインターをまとめてWIMPと称する。

出典

  1. ^ Desktop Metaphor” (英語). Csdl.tamu.edu. 2017年11月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年7月5日閲覧。
  2. ^ Window managers and desktop environments” (英語). Linux 101. 2012年3月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月27日閲覧。
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  5. ^ RafaelFontenelle: “TranslationProject - GNOME Wiki!” (英語). wiki.gnome.org. 2019年5月27日閲覧。
  6. ^ Link 27 Dec Personalized Golf Ball Sign» (2011年12月27日). “Where life imitates art” (英語). KDE-Artists. 2012年2月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年2月4日閲覧。
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  9. ^ The GNOME Project: “GNOME Human Interface Guidelines - GNOME Developer Center” (英語). developer.gnome.org. 2019年5月27日閲覧。
  10. ^ The GNOME Project: “GNOME Human Interface Guidelines (GNOME 2) - GNOME Developer Center” (英語). developer.gnome.org. 2019年5月27日閲覧。
  11. ^ KDE: “KDE Human Interface Guidelines — Human Interface Guidelines documentation” (英語). hig.kde.org. 2019年5月27日閲覧。
  12. ^ Jan Holesovsky: “OpenOffice.org - KDE Integration Project” (英語). kde.openoffice.org. KDE (2005年8月26日). 2011年12月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月27日閲覧。
  13. ^ GNOME Foundation: “Gnome/OpenOffice.org” (英語). Gnome.org. GNOME. 2008年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月27日閲覧。
  14. ^ Linux Usability Report v1.01” (PDF) (英語). KDE. 2013年1月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年8月3日閲覧。
  15. ^ Chris Haynes. “Scalos - The Amiga Desktop Replacement” (英語). scalos.noname.fr. 2012年8月3日閲覧。





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