ゲートボール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/18 03:22 UTC 版)
戦術
試合運び
ゲートボールでは「いかに得点するか」よりも「いかに相手を邪魔するか」に重点がおかれる。なぜなら、「あがり」になった選手は2度と試合に参加できないため、例えば先に2人があがったとすると、それ以降は相手5人に対し自分たちは3人で戦うことを余儀なくされるからである。これは数の上で不利なだけでなくあがった選手の順番が飛ばされるので、相手に2人連続でのプレイを許すという意味でも非常に不利となる。そこで、定石とされているのは次のような試合運びである。
- まず、第1ゲートを通過した後は第2ゲートの周辺に集まる。
- 全員が第2ゲートを通過した、もしくは近いうちに確実に第2ゲートを通過しそうになったら第3ゲートへと向かう。それまでは第2ゲート付近で相手の邪魔をする。
- 第3ゲートを通過したら、25分経過のシグナルが鳴るまで第3ゲートの周辺で相手を邪魔しながら待つ。
- 残りが5分になったらあがりを狙う。
ただしこれは理想的な展開であり、実際は第1ゲートを通過できない仲間をいつまで待つかとか、相手に先に第2ゲートや第3ゲートを占領された場合はどうするかというところでチームの戦術が問われる。
なお、自己の技術の研鑽より相手の妨害に重きを置いたルールとなっているのを忌避する者も少なくはなく、近年では高齢者スポーツの主流をグランドゴルフに奪われつつある。
世界ゲートボール選手権大会
近年は4年に1回開催されており、前回は2018年にブラジル、サンパウロ市において行われた。第11回大会には日本をはじめとするオーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、香港、インドネシア、韓国、マカオ、パラグアイ、ペルー、フィリピン、台湾、アメリカ、インド、ロシア、スイス、タイ、ウルグアイ、ヨーロッパの20国・地域から計90チームが出場した。(表記はIOCコード順。ヨーロッパは1つの地域として出場した)
回 | 年 | 開催地 | 優勝チーム |
---|---|---|---|
1 | 1986年 | 札幌 | 群馬・高崎下佐野第一 |
2 | 1987年 | 横浜 | 栃木・大田原さつき |
3 | 1988年 | サンパウロ | ドラセーナ |
4 | 1989年 | 名古屋 | 茨城・竜ヶ崎ドラゴンズ |
5 | 1990年 | ソウル | 宜蘭中興 |
6 | 1994年 | 鹿児島 | 岩手・グリーンピア友の会 |
7 | 1998年 | ホノルル | 岩手・グリーンピア友の会 |
8 | 2002年 | 富山 | 岩手・グリーンピア友の会 |
9 | 2006年 | 西帰浦 | 大阪・大阪みどり |
10 | 2010年 | 上海 | 福建省队 |
11 | 2014年 | 新潟 | 山西臨汾代表隊 |
12 | 2018年 | サンパウロ | ニッポン・カントリー・クラブ |
アジアゲートボール選手権大会
4年に一度開催されており、2012年のマカオ大会では鹿児島県のフレンドスポーツが三連覇を達成した。2020年の開催地は中国だが、詳細は決まっていない。
回 | 年 | 開催地 | 優勝チーム |
---|---|---|---|
1 | 1992年 | 金沢 | 福祉会A |
2 | 1996年 | 釧路 | 台湾新竹縣東正區A |
3 | 2000年 | 上海 | 福建省 |
4 | 2004年 | 鹿児島 | フレンドスポーツB |
5 | 2008年 | 彰化 | フレンドスポーツクラブ |
6 | 2012年 | マカオ | フレンドスポーツ |
7 | 2016年 | 南原 | 山東 |
8 | 2020年 | 未定 |
- ^ https://www.city.akita.lg.jp/shisei/akitashishi/1001707.html
- ^ “大会みどころ|文部科学大臣杯 全日本ゲートボール選手権大会|JGU | 公益財団法人日本ゲートボール連合 Official Web Site”. JGU | 公益財団法人日本ゲートボール連合 Official Web Site. 2019年8月16日閲覧。
- ^ “国民体育大会[公開競技]ゲートボール競技会|JGU | 公益財団法人日本ゲートボール連合 Official Web Site”. JGU | 公益財団法人日本ゲートボール連合 Official Web Site. 2019年8月16日閲覧。
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