グジャラート語 グジャラート語の概要

グジャラート語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/20 18:31 UTC 版)

グジャラート語
ગુજરાતી Gujarātī
話される国 インド
ウガンダ
パキスタン
 ケニア
南アフリカ共和国
タンザニア
アメリカ合衆国
イギリス
オーストラリア
ニュージーランド
フィジー
カナダ
話者数 4,600万人
話者数の順位 22
言語系統
インド・ヨーロッパ語族
表記体系 グジャラーティー文字
公的地位
公用語 インド
グジャラート州
ダマン・ディーウ
ダードラー及びナガル・ハヴェーリー
少数言語として
承認
インド(連邦政府)
言語コード
ISO 639-1 gu
ISO 639-2 guj
ISO 639-3 guj
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名詞は、男性名詞・女性名詞・中性名詞の3つのを持つ。

分布

世界で4600万人が話し、世界で23番目に話者の多い言語である。そのうち、約4550万人がインドに、約15万人がウガンダに、約5万人がケニアに、おおよそ10万人がパキスタンに住んでいる。

グジャラート州の公用語である。またインド連邦レベルでも憲法第8付則に定められた22の指定言語のひとつである。

グジャラート語はグジャラート州に隣接する連邦直轄地域ダマン・ディーウダードラー及びナガル・ハヴェーリーでも主要な言語である。

イギリス北米にもグジャラート語の話者が多数いる。英国ではレスター(ミッドランド)とロンドン北部のウェンブリーがグジャラート語のポピュラーな地域である。アメリカでは、ニュージャージー州ニューヨーク州カリフォルニア州テキサス州でグジャラート語がポピュラーである。世界に広くグジャラート語の話者が広がっているために、公式用語である非在住インド人(Non Resident Indian: NRI)と呼ばれるよりは、非在住グジャラート人(Non Resident Gujarati: NRG)と冗談で呼ばれることもある。

グジャラート語は「インドの父」マハートマー・ガーンディーと「パーキスターンの父」ムハンマド・アリー・ジンナー母語である。

歴史

グジャラート語の前身はアパブランシャにさかのぼることが出来る。アパブランシャは、アンヒルワーラー (パータン) のソーランキー王朝英語版の王シッダラージ・ジャヤシンの治世のジャイナ教の僧であり、高名な学者であったヘーマチャンドラによって文法が記述された。アパブランシャはプラークリットの最後の段階にある文学語であるが、後期になるとグジャラート語の要素を含むようになった。

もっとも古い文学作品は口頭伝承で伝えられているもので、17世紀の2人の熱烈な支持者、クリシュナの崇拝者と偉大な平等主義者のナラシンハ・メヘター (Narasinh Mehta) に起源が遡れる(後にガーンディーの発想の基となった)。ナラシンハ・メヘター自身の話はプレーマーナンダ (Premananda) の長い語りに編集されており、偉大な詩人を意味する"maha-kavi"(“マハー・カヴィ”)と現代の言語史研究者たちに認められている。彼が生きていたのは、おそらく17世紀末である。その他には、多数の詩人がバクティと現在では呼ばれているヒンドゥー教の信仰活動のなかで活躍した。

プレーマーナンダは"vyakhyan-kar"(“ヴィヤキヤン-カール”)と呼ばれる吟遊詩人で、題材を詳しく何行もの歌にのせて語った。語りが流暢であったので、何百行にもわたる歌も人々の記憶に残り、朝のお勤めまで歌われた。この意味では、インドにはもっと古いヴェーダの伝統がかなり後まで残っていたのは確かである。

グジャラート地方と言語への近代的な調査は英国の行政官アレクサンダー・フォーブスによる。19世紀にこの土地の過去千年の歴史を調べ、多数の手写本をまとめた。グジャラート語を扱っている学術団体で、彼にちなんだ名前のついているファーバス・グジャラーティー・サバー (Farbas Gujarati Sabha) はムンバイーに本部がある。


  1. ^ Masica (1993) p.110
  2. ^ Cardona; Suthar (2007) p.662
  3. ^ Masica (1993) p.120
  4. ^ Masica では bārā になっていたが修正。ヒンディー語の実際の発音は [bɑːrɛ]
  5. ^ Cardona; Suthar (2007) p.665
  6. ^ Cardona; Suthar (2007) p.666
  7. ^ Cardona; Suthar (2007) p.663 ではそり舌はじき音とするが、それでは ḍ の異音 [ɻ] と区別がつかない


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