カール・オルフ
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作品
オルフの作品は、和声・旋律・リズムのすべてが、単純さ、明快さ、力強さにあふれている事である。打楽器に対する執着は原始的なバーバリズムを強く感じさせるものである。
オルフは自己の創作態度について次のような発言を行っている。「私が舞台作品を書くに当たって、いつも古い素材、お伽噺だとか伝説などばかり採り上げるのは何故かという質問をよく受ける。私は、それらを古いものとは見なしていない。むしろ有効な素材だと思っているのである。そこには時間的な要素はもはや消失し、活力的なものだけが残されている。私はその活力を舞台上で伝えたいのである。」
舞台作品
以降は一種の「チクルス」で作曲しているのが特徴的である。
- 勝利 三部作 „Trionfi“
- カンタータ『カルミナ・ブラーナ』(1937年)
- カンタータ『カトゥーリ・カルミナ』(1943年)
- カンタータ『アフロディテの勝利』(Trionfi dell' Afrodite)(1952年)
- メルヒェン芝居 三部作 „Märchenstücke“
- バイエルンの世界劇 四部作 „Bairisches Welttheater“
- 1947年 『ベルナウアーの女』 (Die Bernauerin)。アグネス・ベルナウアーを題材とした作品。
- 1953年 オペラ・バレエ『アストゥトゥーリ』 あるバイエルンのコメディ (Astutuli, eine bairische Komödie)。ミゲル・デ・セルバンテスの魔法劇による。
- 1956年 復活祭カンタータ『キリスト復活のコメディア』 (Comedia de Christi Resurrectine)
- 1960年 クリスマス音楽劇『キリスト降誕劇』(Ludus de nato infante mirificus, Ein Weihnachtsspiel)
- 世界劇 四部作„Theatrum Mundi“
- 1949年『アンティゴーネ』 (Antigone)。ソフォクレスの悲劇による。
- 1959年『暴君エディプス王』 (Oedipus der Tyrann)。ソフォクレスの悲劇による。
- 1968年『プロメテウス』
- 1973年 オペラ『時の終わりの劇』。世界の終末についてのオルフ独自の世界観・哲学的考察とも言うべき作品、初演は1973年8月20日、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ケルン放送交響楽団等により、ザルツブルク祝祭大劇場にて。 (新版 1977出版)
その他の作品
- 5つの歌曲 同年に出版。(1911年)
- バリトン独唱、3つの男声合唱と管弦楽のための「ツァラトゥストラ」 op.14(1911-1912年、未完)
- 弦楽四重奏『断章』 (Quartettsatz)。Leopolder Quartetにより初演。(1914年)
- 管弦楽のための作品「踊る牧神」(Tanzende Faune) op.21(1914年)
- 『オリンピック輪舞』 (Olympische Reigen)。ベルリンオリンピックのために作曲。(1936年)
- 教育音楽『ムジカ・ポエティカ』 (子供のための音楽、グニルト・ケートマンとの共作; 1930–35, 新版1950–54)
- カンタータ
- フランツ・ヴェルフェルによる三つのカンタータ (1929/30, 新版1968)
- ベルトルト・ブレヒトによる二つのカンタータ (1930/31, 新版1973/1968)
- 編曲
- ラメンティ クラウディオ・モンテヴェルディによる
- オルフェウス (1924; Neufassung 1939)
- アリアドネの嘆き (1925, Neufassung 1940)
- Tanz der Spröden (1925, Neufassung 1940)
- 1940年 『エントラータ』 (Entrata für Orchester)。ウィリアム・バードの„The Bells“による五群のオーケストラとオルガンの作品(1928, Neufassung 1941)
- ラメンティ クラウディオ・モンテヴェルディによる
- 台本
- 1948年 音楽劇『キリスト降誕物語』 (Die Weihnachtsgeschichte) 台本を担当 音楽はグニルト・ケートマン
- ^ “世界劇とは”. コトバンク. 2012年11月30日03:08閲覧。
- ^ “南ドイツ、バイエルンの中世と20世紀が交錯するオルフの勇壮なカンタータ「カルミナ・ブラーナ」”. J-CAST (2016年10月11日). 2022年6月3日閲覧。
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