カワノリ カワノリの概要

カワノリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/20 15:20 UTC 版)

カワノリ
カワノリ
保全状況評価
絶滅危惧II類 (VU)環境省レッドリスト
分類
: 植物界 Plantae もしくは

アーケプラスチダ Archaeplastida

: 緑藻植物門 Chlorophyta
: トレボウクシア藻綱 Trebouxiophyceae
: カワノリ目 Prasiolales
: カワノリ科 Prasiolaceae
: カワノリ属 Prasiola
: カワノリ P. japonica'
学名
Prasiola japonica Yatabe
和名
カワノリ

カワノリ学名Prasiola japonica)は、カワノリ目カワノリ科に属する淡水性の藻類。かつては緑藻綱アオサ目に分類されていたが、系統学的な研究によりトレボウクシア藻綱に分類が改められた。

分布

日本に生息。岐阜県栃木県熊本県などの河川に生息し、日本海側の河川には分布しないと考えられてきたが[1]、実際には日本海に注ぐ河川の上流にも分布しており、長野県南佐久郡佐久穂町の都沢川(信濃川水系)に生息する群は、長野県の文化財となっている[2]。渓流の岩石に着生して生活するが生息数は少なく[1]、日本では絶滅危惧種に指定されている。

生態

アオサのような緑色のうすい葉状体を形成し、長さはおよそ10-20cm[1][3]。主に無性生殖で繁殖するが、接合子をつくり有性生殖する例も知られている[3]遊走子はもたない[3]

利用

夏から秋にかけて採集され、川海苔として食用にされる[1]。産地の河川名を頭につけて呼ばれることもあり、大谷川のり、桂川のり、菊池のり[1]芝川のりなどと呼ばれる川海苔が存在する。なお懐石料理の高級食材としても使われる水前寺のりは、藍藻(シアノバクテリア)に分類される食用の念珠藻の一種である。

脚注

  1. ^ a b c d e 加藤信子 (1998)「カワノリPrasiola japonica YATABEのステロールおよび脂肪酸組成」東海女子短期大学紀要 24 pp.63-67
  2. ^ 渓流に生育する淡水藻カワノリ 1/2/有賀 祐勝”. 一般財団法人 海苔増殖振興会. 2024年7月21日閲覧。
  3. ^ a b c 小泉源一(1932)「故矢部吉禎氏: カハノリの有性生殖」植物分類・地理 1(3) pp.269-270

関連項目





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