ウォルマート
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沿革
ウォルマートは、サム・ウォルトンが1945年にアーカンソー州ニューポートにベン・フランクリン雑貨店を開いたことに始まる。1946年、弟のジェームズ・L・ウォルトンが、ミズーリ州バーセイルズに同様の店を開いた。サム・ウォルトンは、1950年に当時人口1万人にも満たなかったアーカンソー州ベントンビルでウォルトンズ5&10を開業した。1962年まで創業者の事業は雑貨店の経営に限られていたが、同年7月2日、ディスカウントストアである最初のウォルマート・ディスカウント・シティを、アーカンソー州ロジャーズに開いた。
- 1962年 - ウォルマートストア第1号店がオープン。
- 1969年 - ウォルマート・ストアーズ・インク(Wal-Mart Stores, Inc.)として10月31日登記。
- 1970年 - 初の流通センターをオープン、本部をアーカンソー州ベントンビル) に移転。
- 1972年 - ニューヨーク証券取引所に上場。
- 1975年 - サム・ウォルトンが"Wal-Mart Cheer"を従業員に提示。
- 1983年 - サムズ・クラブ第1号店をオクラホマ州ミッドウェスト・シティ(Midwest City)にオープン。
- 1987年 - (内部専用として)全米最大の独自の衛星通信システムを完成。
- 1988年 - スーパーセンター第1号店がミズーリ州ワシントンにオープン。
- 1990年 - 全米最大の小売店になる。
- 1991年 - メキシコシティに海外店舗第1号店をオープン。
- 1992年 - サム・ウォルトン、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領から自由勲章(アメリカでの文民最高勲章)を受章、その後4月に死去。
- 1992年 - プエルトリコに進出。
- 1993年 - 1週あたりの売上高10億ドルを突破(12月)。
- 1994年 - カナダのウールコ(Woolco、122店舗)を買収。
- 1995年 - アルゼンチンで3店舗、ブラジルで5店舗開店。
- 1996年 - 中華人民共和国に合弁事業として進出。
- 1997年 - 従業員数が全米最大となる。世界全体での従業員数は68万人。ダウ工業株30種平均にウールワースと入れ替えにより組み入れられる。
- 1997年 - 年間売上高1000億ドル突破。
- 1998年 - ネイバーフッドストア第1号店をアーカンソーにオープン。ジョイントベンチャーとして韓国に進出。寄付額が年間1億ドルを超える。
- 1999年 - 従業員数が世界最大の114万人になる。イギリスのASDAグループ(229店舗)を取得。
- 2001年 - 感謝祭の翌々日に、1日当たりの売上額12億5000万ドルを記録。
- 2002年 - 中国のウォルマートでは、「現地購入(local buying)」として12億ドル相当の中華人民共和国製製品を購入し、売り上げの95%が中華人民共和国製となる。
- 2003年 - アメリカでオンラインDVDレンタルに進出。
- 2003年 - プエルトリコのアミゴ・スーパーマーケット(Amigo Supermarket)を1700万ドルで買収。
- 2004年 - メキシコのテオティワカン遺跡から2.5キロメートルの地点にスーパーストアを開店。遺跡から近いために現地住民との摩擦が起きる。
- 2005年 - 西友を子会社化する。
- 2006年 - ダイエーが産業再生機構入りしたのをきっかけに、支援企業として名乗りを上げたが落選した。また米最大のスーパーマーケット事業グループCARHCO社(Central American Retail Holding)を子会社化する。
- 2006年 - 5月、韓国からの撤退を発表。韓国内16店舗は同年9月新世界百貨店グループに売却された。
- 2006年 - 7月28日、ドイツからの撤退を発表。ドイツ国内85店舗はメトロに売却される。
- 2008年 - 新ロゴを導入。アメリカ国内では、チェーン名としてハイフンのない「Walmart」を使用開始。また、青果を扱うチェーン「マーケットサイド(Marketside)」を開始。
- 2018年 - 楽天と新たな提携関係を結んだ[2]。
- 2021年 - 西友株式の85%を売却し、うち65%をコールバーグ・クラビス・ロバーツが保有し、20%を楽天が新規設立する子会社がそれぞれ取得する。ウォルマートも引き続き15%の株式を保有。同日付で大久保恒夫がCEOに就任。ウォルマート・ジャパン・ホールディングス株式会社が株式会社西友ホールディングスに商号変更した。
- 2024年 - テレビメーカーのVIZIOを23億ドル(日本円で約3450億円)で買収することを発表した[3]。
店舗等で発生した主な事件
- 2009年8月30日 - 中華人民共和国江西省景徳鎮市にあるウォルマートの従業員5人が、万引きした疑いのある女性をリンチし殺害する事件が起きている[4] が、この女性が実際に万引きを行ったのかは明らかになっていない。
- 2017年11月1日 - コロラド州デンバーの店舗で乱射事件が発生。3人が死亡[5]。
- 2018年4月18日 - カリフォルニア州バーストウの店舗駐車場で警官が自動車に向けて30回以上発砲。1人が死亡、1人が負傷。通報を受けて駆け付けたパトカーに対し、男の車が体当たりしてきたことから警官が反撃したもの[6]。
- 2019年
- 2020年6月27日 - カリフォルニア州レッドブラフの配送センターで銃撃事件が発生。2人が死亡、4人が負傷[10]。
- 2021年1月2日 - バージニア州スターリングの店舗内で、万引きを疑われた男が警官、警備員に発砲して3人が負傷[11]。
- 2022年11月22日 - バージニア州チェサピークの店舗で、夜勤のチームリーダーが他の従業員らを銃撃する事件が発生。チームリーダーも含め7人が死亡[12]。「2022年チェサピーク銃乱射事件」を参照
- 2023年10月25日 - メイン州ルイストンで銃撃事件(ルイストン銃乱射事件)が発生。市内のボーリング場、レストランのほか、ウォルマートの物流センターも襲撃対象となった[13]。
注釈
- ^ その例として、駐車場の監視システムを稼働させたり、2005年のハリケーン・カトリーナ災害時には水・毛布・おむつなど生活必需品を被災地に送り、アメリカ企業最大の寄付を行ったことなどがある。
出典
- ^ “2019年版「世界同族企業500社」、中国は恒大集団の25位が最高位”. AFP (2019年4月2日). 2019年4月1日閲覧。
- ^ “ウォルマートが楽天と提携、日本でネットスーパー事業も” (2018年1月2日). 2018年2月8日閲覧。
- ^ Cailey Gleeson (2024年2月21日). “ウォルマート、米スマートテレビ企業を買収 広告事業でアマゾン追撃を加速”. Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン). 2024年2月22日閲覧。
- ^ 万引き疑い女性客を撲殺、中国のウォルマートで 国際ニュース : AFPBB News
- ^ “米デンバーのウォルマートで銃乱射、3人死亡 容疑者拘束”. AFP (2017年11月3日). 2022年11月25日閲覧。
- ^ “警官が車に30回以上発砲、武器不所持の黒人男性死亡 米加州”. AFP (2018年4月18日). 2022年11月25日閲覧。
- ^ “ウォルマート批判再燃、サイトで銃支持Tシャツをベンダーが販売”. ブルームバーグ (2019年8月13日). 2022年11月25日閲覧。
- ^ “チリ首都の暴動で3人死亡、略奪受けたスーパーマーケットが炎上”. AFP (2019年10月20日). 2022年11月25日閲覧。
- ^ “ウォルマート駐車場で銃撃、容疑者含む3人が死亡 米オクラホマ州”. CNN (2019年11月19日). 2022年11月25日閲覧。
- ^ “ウォルマートの配送センターで銃撃、6人死傷 米カリフォルニア州”. CNN (2020年6月28日). 2022年11月25日閲覧。
- ^ “スーパーで万引き疑われた男が発砲、警官など3人負傷 米バージニア州”. CNN (2021年1月4日). 2022年11月25日閲覧。
- ^ “ウォルマートで銃撃、容疑者含む7人死亡 米バージニア州”. CNN (2022年11月24日). 2022年11月25日閲覧。
- ^ “米東部で銃乱射、18人死亡 警察、逃走男の行方追う”. 2023-10-27 (時事通信). 2023年10月27日閲覧。
- ^ a b 『格差国家アメリカ—広がる貧困、つのる不平等』、大月書店、2007年
- ^ 中沢孝夫『変わる商店街』岩波書店、2001年、126-130ページ
- ^ 町山智浩『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』TOKYO MX、2009年4月
- ^ 町山智浩・松嶋尚美『未公開映画を観る本』集英社、2010年、183頁。978-4-08-781469-9。
- ^ a b c Pallavi Gogoi (2007年10月10日). “米ウォルマートを抜き打ち調査 どん底まで落ちた店員の士気、経営改善策は道半ば”. 日経ビジネスオンライン (日経BP) 2016年4月22日閲覧。
- ^ “10万円までの窃盗を重罪としないカリフォルニア、"万引き天国"問題のその後”. マイナビニュース (2022年3月8日). 2023年9月29日閲覧。
- ^ “ウォルマートが窃盗被害で一気に4店閉鎖 無人販売が人気の国との差”. 日経ビジネス (2023年4月25日). 2023年9月29日閲覧。
- ^ “店舗での銃撃相次いだ米ウォルマート、銃の販売停止の予定なし”. 時事通信 (2019年8月6日). 2019年9月7日閲覧。
- ^ “米ウォルマート、銃購入の最低年齢を21歳に引き上げ”. CNN (2018年3月1日). 2018年3月5日閲覧。
- ^ “ウォルマートは銃販売中止を=乱射事件相次ぎ強まる声”. 時事通信 (2019年8月8日). 2019年9月2日閲覧。
- ^ “ウォルマート、拳銃などの弾薬販売を全米で停止”. ロイター. 2019年9月7日閲覧。
- ^ “ウォルマート、拳銃の弾薬販売を停止へ。「私たちは変わらなければいけない」とCEOが訴え”. huffingtonpost (2019年9月4日). 2019年9月10日閲覧。
固有名詞の分類
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