心經とは? わかりやすく解説

しんぎょう〔シンギヤウ〕【心経】

読み方:しんぎょう

般若心経(はんにゃしんぎょう)」の略。


心経

作者張愛玲

収載図書中国現代文学珠玉小説 3
出版社二玄社
刊行年月2001.3


般若心経

(心經 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/31 04:44 UTC 版)

般若波羅蜜多心経(はんにゃはらみったしんぎょう、: Prajñā-pāramitā-hṛdaya、プラジュニャーパーラミター・フリダヤ)は 空の理法をさとることが根本思想とされる大乗仏教の教理が、短いこの一巻の中にすべて納まっているといわれてきたである。


注釈

  1. ^ 唐代の 7 世紀後半頃から広く用いられた名称。[4]
  2. ^ 最澄円仁が唐から持ち帰ったものとされるが原本は残存しない。
  3. ^ ナティエ論文への言及かは定かでない。
  4. ^ 新規に石経が発見されたということではなく、以前から保管されていた石経を鑑定した結果らしいが、後報、詳報は未見である。
  5. ^ この小本は漢文からの重訳ではなく、ほぼサンスクリット直訳に近い翻訳である。[25]
  6. ^ 河口慧海将来本、トク・パレス本がこれに属する[27]
  7. ^ リタン・復刻ジャン版、デルゲ版、北京版、チョネ版などがこれに属する[27]
  8. ^ ラサ版がこれに属する。[27]
  9. ^ こばやし しょうせい (1876 - 1937年)茨城県古川市出身。明治~昭和前期の真言宗僧侶。
  10. ^ 「na vidyā」。この句は玄奘訳やチベット語訳にはない。
  11. ^ 「na vidyākṣayo」。この句は玄奘訳やチベット語訳にはない。
  12. ^ 涅槃は、川の流れ(四暴流)に打ち勝って向こう側(彼岸)に渡ることに喩えられた。
  13. ^ 立川武蔵は2001年の著作『般若心経の新しい読み方』でこの伝統的な空思想で捉える従来の立場を踏襲している[31]
  14. ^ 原田は、この解釈は「法相宗『般若波羅蜜多心経幽賛』に端を発し、華厳宗澄観の手で定着化されたようだ」と見ている[32]
  15. ^ 佐保田鶴治ヒンドゥー哲学ハタヨーガ実践者としての体験から自説を展開している[33]
  16. ^ 福井文雅は、般若心経の核心部は心呪の効能を説く後半部と真言自体であるとし[34]、般若心経ほどの短い経文の中に空観を前提として般若波羅蜜多(咒)の功徳を併せ説き、それを唱えれば「能く一切の苦を除く」と強調している経典は他に無く、それを般若心経が後世にまで人々を引きつけた理由だと主張している[35]
  17. ^ 宮坂宥洪は般若心経は心の在りようを説いたものではなく具体的なマントラ実践の教説であると論を展開している[36]
  18. ^ 「ガテー」を√gamの過去分詞であり、プラークリット文法により男性・複数・対格で、文脈により「~し始めた」という意味に捉えるべきだとしている。すなわち「行き始めたものたち」(√gamし始めた)である。そしてこれらは船に喩えられているという[42]。しかも、ボーディは√budh(目覚める)ではなく√bhū(存在する)とし、ヴェーダ語文法により二人称のアオリスト命令法であり、さらに「スヴァーハー」の原義をヴェーダ語文法からsu+√vāh+ā、つまり「よく運ぶ」の具格と理解するという新解釈を提示し[43]、全体的に「「行き始めた〔船たち〕を率いてください」という意味だとする[42]
  19. ^ 阿(ほとり)は同論文で、「ガテー」の解釈を6通り挙げている[45]
  20. ^ この経は654年訳出となっているが[47]、玄奘の心経訳出(649年)より後である。

出典

  1. ^ 中村&紀野 1960, p. 162.
  2. ^ 渡辺 2015, p. 23.
  3. ^ 大正新脩大蔵経データベース(T0251_.08.0848c04 - c23)
  4. ^ 荒見 2018, pp. 1–18.
  5. ^ 梵本心経および尊勝陀羅尼 - 梵本心経および尊勝陀羅尼 e国宝
  6. ^ 金岡 2001, p. 138.
  7. ^ 金岡 2001, pp. 141–147.
  8. ^ 金岡 2001, pp. 151–152, 155–156.
  9. ^ Nattier 1992, pp. 153–223.
  10. ^ 産経新聞平成6年7月6日「般若心経 インド製か中国製か」
  11. ^ 工藤 1995, pp. 20–21.
  12. ^ 大和 1996, pp. 6–8.
  13. ^ 福井 1994, p. 81.
  14. ^ 原田 2002, pp. 17–62.
  15. ^ 工藤&吹田 2006, pp. 17–83.
  16. ^ 石井 2015, pp. 499–492.
  17. ^ 「房山石経『心経』、現存する最古の版に」「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年9月26日
  18. ^ 金岡 2001, p. 158.
  19. ^ 渡辺 1990, pp. 54–58.
  20. ^ 開元釈教録 卷第八に「般若波羅蜜多心經一卷見内典録第二出與摩訶般若大明呪經等同本貞觀二十三年五月二十四日於終南山翠微宮譯沙門知仁筆受」とある。(T2154_.55.0555c03-04)
  21. ^ 原田 2002, pp. 17–18.
  22. ^ あかぎたかゆき 1970年生 日本高麗浪漫学会理事
  23. ^ 『玄奘訳「般若心経」の伝来と流布』史觀 172 1-21, 2015 pdf p.7上段
  24. ^ 上山 1965, p. 782.
  25. ^ 上山 1965, p. 780.
  26. ^ 川崎 2000, pp. 455.
  27. ^ a b c d e 川崎 2000, pp. 456–455.
  28. ^ 金岡 1973, p. 149.
  29. ^ T0251_.08.0848c04 - c23
  30. ^ 大崎 正瑠「サンスクリット原文で『般若心経』を読む」『総合文化研究』第19巻第1-2号、2013年12月、41-59頁、NAID 40021301742 
  31. ^ 原田 2002, pp. 28–19.
  32. ^ 原田 2002, p. 61.
  33. ^ 『般若心経の真実』1982年 人文書院 ISBN 978-4409410073
  34. ^ 福井 1987, pp. 24–25.
  35. ^ 福井 1987, p. 28.
  36. ^ 『般若心経の新世界:インド仏教実践論の基調』1994年 人文書院ISBN 978-4409410578[要ページ番号] 、この基調は2004年出版の一般向け書籍『真釈般若心経』ISBN 978-4043760015[要ページ番号] にも一貫している。
  37. ^ 竹中智泰(たけなかちたい、1945年生)『般若心経の陀羅尼』「臨済宗の陪羅尼」1982年 東方出版 所収 p.137-146、(初出 1977年7月「臨済会報」108号)p.143-146
  38. ^ 中村元・紀野一義訳 註『般若心経・金剛般若経』p.37 。
  39. ^ 渡辺照宏『般若心経真言の正解(下)』中外日報1975年12月3日、神崎照恵『般若心経講話』1971年 成田山新勝寺p.167
  40. ^ 田久保周誉『般若心経解説』1973年 山喜房仏書林 p51,p90-91
  41. ^ 阿 2008, pp. 873–870.
  42. ^ a b 阿 2008, pp. 871–870.
  43. ^ 阿 2008, pp. 872–871.
  44. ^ 阿 2008, p. 870.
  45. ^ 阿 2008, p. 872.
  46. ^ 大正新脩大藏經 佛説陀羅尼集經卷第三 大唐天竺三藏阿地瞿多譯 般若波羅蜜多大心經(印有十三呪有九) 般若大心陀羅尼第十六 「般若大心陀羅尼第十六呪曰 跢姪他(一)掲帝掲帝(二)波羅掲帝(三)波囉僧掲帝(四)菩提(五)莎訶(六) 是大心呪。」( T0901_.18.0807b19 - 21 )。
  47. ^ 佐々木 2003, p. 139.
  48. ^ T33-535b
  49. ^ 石井 2015, p. 495.
  50. ^ 『大谷光瑞猊下述 般若波羅密多心經講話』 1922年 大乗社 影印
  51. ^ http://www.nicovideo.jp/watch/sm11982230
  52. ^ 【ネット番記者】ポップな「般若心経」 - MSN産経ニュース - ウェイバックマシン(2010年10月6日アーカイブ分)
  53. ^ http://otakei.otakuma.net/archives/2014021803.html
  54. ^ 食べる般若心経!? 群馬「新田乃庄」のほうとうが謎すぎてネット騒然! 2017年11月28日 更新」2021年1月4日閲覧



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