複合拍子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 21:19 UTC 版)
西洋音楽の楽譜における音符は2等分系で作られているため、拍を3等分するリズムは3連符を使って記すことになり、表現が煩雑になりがちであるため、拍を3等分するリズムによる曲では1拍の音価を3等分しやすい音符で表すことが考案され、付点音符を付与されるようになった。 付点4分の2拍子や付点2分の3拍子などと呼ばれるものがそれであり、付点音符は付点が付く以前の音符の1.5倍の長さ、すなわち付点が付く以前の音符の半分の長さの3倍の長さを持つために、3等分の概念を表現しやすい。しかしこれは数字だけで示すことができないため、楽譜上では3等分した音価とその音価の小節内の数を、五線の下と上に表現する。すなわち、付点4分の2拍子は付点4分音符を3等分した8分音符を基準として「8分の6」拍子と書かれ、付点2分の3拍子は同様に「4分の9」拍子と書かれる。複合拍子には6、9、12拍子が分類されるが、時に純粋な6拍子、9拍子、12拍子も存在する。それらはひとつの強拍と残りの5、8、11個の弱拍から成る拍子である。また、各拍が6等分される拍子として、拍子記号の表記上18拍子、24拍子と表記される3拍子、4拍子もある。
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