付点音符・付点休符
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 15:23 UTC 版)
付点音符(ふてんおんぷ)は、符頭の右に点を付すことによって、元の音符の1.5倍の長さを表すものである。例えば付点2分音符は2分音符と4分音符、付点4分音符は4分音符と8分音符、付点8分音符は8分音符と16分音符を合わせた長さである。点は真右に付けるが、現代の楽譜では符頭が線にあるとき、すぐ上の間にずらして読みやすくする。1段に複数のパートを書く場合には、下のパートですぐ下の間にずらすこともある。 ある音符の半分の音価の音符の付点音符(すなわちある音符の0.75倍の音符)と元の音符の4分の1の音価の音符を並べると全体で元の音符長さとなり (0.75+0.25=1)、このような組み合わせで使われることが多い。この場合、おおむね19世紀初期の作品までは、必ずしも0.75:0.25、すなわち3:1の割合に分かれず、2:1、5:1、7:1といった割合で演奏すべきものがある。また、6拍子、9拍子、12拍子、18拍子、24拍子といった複合拍子で1拍の長さを表すためにも使われる。 古い楽譜では、点そのものに元の音符の0.5倍の長さの音価があるかのように、点を元の音符の長さだけ離して書いたものがある。この場合、付点を上または下にずらすことはしない。 付点休符(ふてんきゅうふ)は付点音符と同様に、休符の右側に点を付すことによって、元の休符の1.5倍の長さを表すものであるが、実際に多用されるのは付点8分休符・付点16分休符などで、付点2分休符や付点4分休符などはあまり使われない。 付点音符・付点休符に対して、付点の付いていない音符・休符のことを単純音符・単純休符という。
※この「付点音符・付点休符」の解説は、「音符」の解説の一部です。
「付点音符・付点休符」を含む「音符」の記事については、「音符」の概要を参照ください。
- 付点音符・付点休符のページへのリンク