積分曲線
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/01 05:46 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動数学において,積分曲線(せきぶんきょくせん,英: integral curve)は常微分方程式あるいは方程式系の特定の解を表すパラメトリック曲線である.微分方程式がベクトル場あるいは slope field として表されているとき,対応する積分曲線は各点で場に接する.
積分曲線は,微分方程式やベクトル場の性質や解釈に応じて,様々な他の名前で呼ばれる.物理学では,電場や磁場に対する積分曲線は field line と呼ばれ,流体の速度場に対する積分曲線は流線と呼ばれる.力学系では,系を記述する微分方程式の積分曲線は軌道と呼ばれる.
定義
F をベクトル場とする,つまり,デカルト座標のベクトル値関数 (F1, F2, ..., Fn) とする.x(t) をデカルト座標 (x1(t), x2(t), ..., xn(t)) のパラメトリック曲線とする.このとき x(t) が F の積分曲線 (integral curve) であるとは,それが次の常微分方程式の自励系の解であることをいう:
このとき時間微分 α′ は合成 α′ = α∗ ∘ ι であり,α′(t) は点 t ∈ J におけるその値である.
参考文献
- Lang, Serge (1972). Differential manifolds. Reading, Mass.–London–Don Mills, Ont.: Addison-Wesley Publishing Co., Inc.
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