X通貨
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 09:38 UTC 版)
ISO 4217では、国家単位で発行される通貨のためのコードだけでなく、超国家的な通貨、手続き上の通貨などに同じ形式のコードを割り当てている。これらのコードは、1文字目が"X"になっている。 貴金属である金(XAU)、銀(XAG)、パラジウム(XPD)、白金(XPT)のコードは、各金属の元素記号の前に「X」を付けたものである。これらの「通貨単位」は、指定された金属の1トロイオンスとして建てられている。 XTS は、テスト用に予約されている。 XXX は、通貨を使わない取引を示す。 国際金融で使用される特定の金融商品を示すコードもあり、例えば、XDR は国際通貨基金が発行する特別引出権のコードである。 XUA はアフリカ開発銀行の計算単位のコードとして割り当てられている。 複数の国で同一の通貨が使われている場合、例えば東カリブ・ドル(XCD)、CFPフラン(XPF)、CFAフラン(XOFおよびXAF)などに対しても同様に"X"で始まるコードが割り当てられている。ユーロの前身である欧州通貨単位(ECU)には XEU というコードがあった。 一般に仮想通貨にはISO 4217のコードは割り当てられていないが、米州ボリバル同盟(ALBA)によって計画されている仮想通貨域内統一決済システム(SUCRE)には、XSU のコードが割り当てられている。 欧州の債券市場単位として XBA ~ XBD の4つのコードが割り当てられている。 これらの目的のために"X"が使用されるのは、ISO 3166-1では"X"で始まる国コードが割り当てられないことになっているためである。 ISO 3166-1の予約コードリストに欧州連合を示すEUが含まれていることにより、ユーロは超国家通貨であるにもかかわらず、X で始まるコードではなくEURが割り当てられている。
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