X線通信
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/24 03:21 UTC 版)
NICERのもう1つの拡張ミッションとして、X線パルスを高速で生成するMXS(Modulated X-ray Source)と呼ばれる装置も用いてX線通信の実証実験"XCOM"が行われている。これはNICERが設置された当初はISSに搭載されていなかったが、2019年2月にこの年の春頃からこのミッションを行うことが決定し、2019年5月にXCOMのためのMXSなどの装置がISSに運ばれ、NICERから少し離れた位置に設置された。MXSは送信するデータをX線のパルスデータにエンコードし、NICERに向けて送信する。従来、宇宙機との交信は電波や赤外線通信が実用化されているが、その代わりにこれらの電磁波より波長の短い(=1つの波を送るのに要する時間が短くて済む)X線のパルスを用いることで、同じ時間あたりでもより多くの波を送ることができる。これにより深宇宙でもギガビット通信が可能になることが期待されている。
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