UT-VPNとは? わかりやすく解説

UT-VPN

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/07 07:00 UTC 版)

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University of Tsukuba Virtual Private Network
開発元 ソフトイーサ筑波大学登大遊
最新版 Ver 1.01 Build 7101(Windows、UNIX版) / 2010年6月28日
対応OS

WindowsLinuxMac OS X, Solaris, FreeBSD

但し、VPN ClientはWindows及びLinuxのみ対応
プラットフォーム x86、x64(AMD64,Intel 64)、MIPSSH4ARMPowerPC
サポート状況 終了(SoftEther VPNへ移行)
種別 VPN
ライセンス GNU General Public License, version 2
公式サイト UT-VPN Web サイト - 筑波大学 VPN オープンソースプロジェクト
テンプレートを表示

UT-VPN(ゆーてぃー・ぶいぴーえぬ、University of Tsukuba Virtual Private Network)とは、学術実験目的のオープンソース L2-VPNソフトウェアである。ソフトイーサの主力製品であるPacketiX VPN 3.0を基本として、2010年6月にオープンソースソフトウェアとして公開された。

2013年3月、筑波大学ソフトイーサSoftEther VPNプロジェクトを発表し、2013年7月に UT-VPN からのプロジェクト移行と終了が発表された[1]

概要

UT-VPNは、TCP/IPネットワーク上にレイヤ2 VPNを構築するためのソフトウェアである。仮想LANカードおよび仮想ハブと呼ばれる手法により、イーサネット仮想化することで、レイヤ2 VPNを構築できる。また、レイヤ3スイッチを仮想化することにより、レイヤ3 VPNを構築できる。尚、基本となったPacketiX VPN及び前バージョンであるSoftEtherの特徴であるSSLを用いたVPN接続にも対応し、WWW Proxyを経由してセッションを確立できる。

詳細については、このソフトウェアのベースとなったPacketiX VPNの項目を参照のこと。

PacketiX VPNとの関係

UT-VPNは、PacketiX VPNをベースとしたオープンソースのレイヤ2 VPNソフトウェアであり、ソフトイーサ筑波大学登大遊によって公式に初版が配布された。なお、ソフトイーサ社はプレスリリースにおいて、UT-VPNが学術実験、またはベータ版としての特性を持ったソフトウェアであり、Redhat Enterprise Linuxに対するFedora、Mac OS XにおけるOpenDarwin、SolarisにおけるOpenSolarisのようなものであると説明している。

互換性

開発のベースとなったPacketiX VPNとは互換性があり、PacketiX VPN Ver 2.0 Build 5280以降と相互接続が可能である。

削除された機能

PacketiX VPNをベースとしてオープンソース化されるにあたり、PacketiX VPNが使用していた一部ソースコードのライセンス等の問題により、実用目的である幾つかの機能が削除された。

  • DoS防御機能
  • 外部サーバーによるユーザー認証機能(Radius / NTドメイン/ Active Directory)
  • 証明書認証(PKI認証)機能
  • パケットログ機能
  • 接続元IPアドレス制限機能
  • syslog転送機能
  • 簡易インストーラ機能
  • Webインストーラ機能(ActiveX)
  • ブランド化ツールキット機能
  • VPNAPI(SDK)機能

開発が検討されている機能

これらは、ソフトイーサ社のプレスリリースで開発を予定している機能として発表されたものであり、開発が約束されているわけではない。

  • Mac OS Xに対応したVPN Client
  • iPhone、iPad、Android等からのVPN接続機能
  • Linux、FreeBSD、Solaris、Mac OS X用のサーバー管理マネージャGUI
  • IPsec(IKEv1またはIKEv2)との接続互換性
  • DirectAccess機能またはSSTP機能の搭載
  • マネージドMicrosoft .NET APIライブラリ
  • 仮想L3スイッチのIPv6対応
  • Web管理インターフェイス

なお、UT-VPNの後継プロジェクトであるSoftEther VPNプロジェクトの成果物により、上記のうち幾つかの機能が実装された。

動作環境

UT-VPNが動作するオペレーティングシステムは、次の通りである。

UT-VPN Server

  • Windows
    • Windows 98 / Millennium Edition
    • Windows NT 4.0
    • Windows 2000
    • Windows XP
    • Windows Server 2003
    • Windows Vista
    • Windows Server 2008
    • Hyper-V Server
    • Windows 7
    • Windows Server 2008 R2
    ※32ビット環境、64ビット環境の両方で動作する。
  • UNIX
    • Linux(2.4以降)
    • FreeBSD(6.0以降)
    • Solaris(8.0以降)
    • Mac OS X(Tiger以降)

UT-VPN Client

  • Windows
    • Windows 98
    • Windows ME
    • Windows 2000
    • Windows XP
    • Windows Server 2003
    • Windows Vista
    • Windows Server 2008
    • Hyper-V Server
    • Windows 7
    • Windows Server 2008 R2
    ※32ビット環境、64ビット環境の両方で動作する。
  • UNIX
    • Linux(2.4以降)

CPUアーキテクチャについては、ソースコードのコンパイルが可能な環境であれば動作する。

脚注

  1. ^ 2010 University of Tsukuba and SoftEther Corporation.. “UT-VPN Web サイト - 筑波大学VPNオープンソースプロジェクト”. http://utvpn.tsukuba.ac.jp/.+2013年7月30日閲覧。

関連項目

外部リンク


UT-VPN (University of Tsukuba Virtual Private Network)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/13 00:06 UTC 版)

SoftEther」の記事における「UT-VPN (University of Tsukuba Virtual Private Network)」の解説

先述UT-VPN プロジェクトにより 2010年発表されGPL ライセンス配布されているオープンソースの L2-VPN ソフトウェア実質的にPacketiX VPN 3.0ベースとした機能制限版に当たる。

※この「UT-VPN (University of Tsukuba Virtual Private Network)」の解説は、「SoftEther」の解説の一部です。
「UT-VPN (University of Tsukuba Virtual Private Network)」を含む「SoftEther」の記事については、「SoftEther」の概要を参照ください。

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