SKYACTIV-DRIVE
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/28 23:45 UTC 版)
「SKYACTIV TECHNOLOGY」の記事における「SKYACTIV-DRIVE」の解説
6速オートマチックトランスミッション。トルク容量270 Nmの「ミッド」と460 Nmの「ラージ」の2種類が存在する。 従来のステップATは、滑らかな発進や変速といった利点を持っているが、その際にトルクコンバータ(トルコン)の滑りによる伝達ロスや、ダイレクト感が損なわれるといった欠点が存在した。この対策として、トルコンを介さず、エンジンとトランスミッションを直結するロックアップが用いられてきたが、ロックアップの多用はNVHの増大やロックアップクラッチの耐久性を損なうといった問題があったため、ロックアップ領域の拡大は進んでいなかった。 マツダは、トルコンを作動させるのは発進時のみとすることで流体継手を小径化し、開いたスペースに湿式多板式ロックアップクラッチと大容量化したダンパースプリングを収める事でレイアウトを成立させ、耐久性や制御性を損なうことなくロックアップ領域をJC08モードで従来の49 %から82 %へ大幅に拡大させた。ロックアップによるNVHの増大は、トランスミッションだけでなく、排気系や車体、エンジンマウントといった幅広い領域での対策を施すことで低減した。 さらに、従来ではATユニットの外部に置かれたECUと油圧制御装置を一体化した「機電一体制御モジュール」を採用した上で、ソレノイドバルブに個体差による制御のばらつきを補正するトリミングを実施することで作動油圧の精度を高め、変速時の応答性を向上させている。 こうした結果、SKYACTIV-DRIVEは従来比で4 - 7 %の燃費向上と、デュアルクラッチトランスミッションを上回る変速速度を実現したとしている。
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