ラヴィーナ:ノクターン
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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ラヴィーナ:ノクターン | Nocturne Op.13 | 作曲年: 1845年 初版出版地/出版社: Lemoine |
作品解説
J. フィールドがノクターンをいうジャンルを始めて以来、ショパンを筆頭に多くのピアニスト兼作曲家たちがこのジャンルに取り組んだ。ラヴィーナもまた当時の慣習に倣い左手に分散和音を、右手には豊かな装飾音を交えた歌唱的旋律を配している。三部形式によるこの曲では、中間部に劇的でシンフォニックな展開が用意されている。「ノクターン」というジャンルは、変化の少ない伴奏音型とオペラ・アリアやロマンス風の旋律で構成され、一貫して暮色に染まった静かな雰囲気を漂わせるのを常とするが、ラヴィーナは中間部にオーケストラの響きを用いることで劇場の華やかな雰囲気を創り出している。この作品は、ロンドンで《イネース》Inès、《シルヴィア》Sylvia、《すみれ》La violetteなどのタイトルで売り出されたほか、ドイツはボンでも出版され人気曲となった。本演奏会ではフランスのルモワーヌ社から出た第二版(1868頃出版)を使用するが、これにはイギリス初版にはない4小節の前奏が付いている。
1840年代半ばの作で、ラヴィーナの出世作。”Ines”、”Sylvia”、”La Nuit”等々、多種多様なタイトルで出版されていた当時の有名曲。
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