MP4/10B
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/06 17:54 UTC 版)
「マクラーレン・MP4/10」の記事における「MP4/10B」の解説
マクラーレンはナイジェル・マンセルの要求に応じ、第3戦サンマリノGPからモノコックを拡大したMP4/10Bを投入した。マンセルはサンマリノGPと第4戦スペインGPで走ったが、予選でミカ・ハッキネンより遅く、決勝でもハッキネンより下位の10位・リタイアと成績低迷に意欲を失い、スペインGP後にチームとの契約解消を発表し、実質的にF1から引退した。以降はマーク・ブランデルがカーナンバー7に乗り、最終戦まで戦った。 MP4/10からの問題であるメルセデス・ベンツエンジンとのマッチングや空力に弱い点は解消されず、戦闘力不足はウィリアムズ・ベネトン・フェラーリと比べると明らかで、更にMP4/10Cとモディファイされた。シーズンが進むにつれて次第に戦闘力は向上し、ハッキネンが2度の2位表彰台を獲得し、ブランデルも5度入賞圏内に食い込んだが、トップチームからは大きく離され2シーズン連続の未勝利に終わった。 第15戦パシフィックGPではハッキネンが虫垂炎になり、代役としてテストドライバーのヤン・マグヌッセンが起用された。マグヌッセンにとっては、マクラーレンでのレース出場はこの1戦のみであった。 ハッキネンは第16戦日本グランプリでは2位入賞したが、最終戦オーストラリアGPの予選でタイヤのパンクが原因でコンクリートウォールに激突。選手生命を左右する瀕死の重傷を負う。クラッシュの際、ヘルメットをステアリングに打ち付けて顔面を負傷したことから、以後マクラーレンのステアリング中央には衝撃吸収パッドが装着されることになった。
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