MICの解釈
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/03 08:41 UTC 版)
MICは抗菌薬・抗ウイルス薬の薬効の指標となるため、臨床でよく用いられている。MICの測定の際には一定量の細菌に対して抗菌薬を作用させ、18時間以上培養する。その後、培養液に目視で確認できる混濁がなければその濃度では抗菌薬が十分に作用していると判断し、混濁が見られない最小の抗菌薬濃度をMICとする。発育の阻止を確認しているだけであるので、実際に死滅している濃度を確認する場合には、最小殺菌濃度を測定する。MICが小さいほど低濃度で微生物の発育を阻止することができる。ただし、生菌数が少ない場合には培養液中に混濁が見られないため、たとえ混濁がなくても微生物がすべて死滅しているわけではなく薬剤濃度の低下により再び増殖する可能性があるということ、さらにMICがたとえ小さい値であっても各薬剤と菌種により下記に述べるブレイクポイントが異なることから臨床的な用量で効果を示すかは分からないことを念頭におく必要がある。MIC値はPK/PDパラメータ(%T>MIC、Cmax/MIC、AUC/MIC)の算定にも用いられる。
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