H・P・ラヴクラフトの小説作品『蕃神』『異形の神々』
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1921年の8月14日に書き上げられ、同人誌「ファンタジー・ファン」1933年11月号に発表された。続いてラヴクラフトの没後、『ウィアード・テイルズ』1938年10月号に掲載される。ボリュームは創元推理文庫版で8ページの短編。 ドリームランドを舞台とする作品であり、邦訳が複数ある。「ナコト写本」とアタルはそれぞれ、過去のドリームランド作品『ポラリス』『ウルタールの猫』に関連する。 文庫全集の邦訳を務めた大瀧啓裕は、作品解題にて「人間に見られることを潔しとせずに在所をかえていく神々と、その姿をうかがわんとする大胆な賢人の交わるところ、てきめんに神の怒りがくだらずにはおかない道理を描いた本篇は、たちどころにプシュケーとエロスの物語や、エデンの園からの追放、青髭の話を連想させ、先のシュワイツァーが教訓を引き出していないのが不思議に思われるほどだが、それほどまでに本篇の寓話としての結構が整っているということなのだろう。ラヴクラフト自身はこうした一連のダンセイニ風掌編を「疑似民話」(1931年6月15日付J・ヴァーナン・シェイ宛書簡)と捉えていたことを申しそえておく」と解説している。 蕃神の具体的な姿は描写されない。
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