ボロディン【Aleksandr Porfir'evich Borodin】
ボロディン
ロシアの作曲家、化学者。
グルジアの貴族の非摘出子として生まれる。父の農奴ポルフィーリイ・ボロディンの子として入籍され、母に育てられた。
バラキレフをリーダー格とする「力強い一団」のメンバーとして知られるが、高名な化学者として多忙な人生を送った。ペテルブルグ医科大学で化学と医学を修め(58年に医学博士号を取得)、生涯を通して化学の教授や研究、そして女性の医学教育の向上を目指す社会運動に奔走し、作曲活動はそうした合間に手掛けられた。
音楽家としての転機は、62年のバラキレフとの出会いで、彼のもとで《交響曲第1番》を作曲し、これが出世作となる。その成功に励まされて着手した《交響曲第2番》を始め、ボロディンは「力強い一団」の他のメンバーがあまり手掛けなかった交響曲や室内楽曲の分野で、傑出した作品を残している。それらの大部分は標題音楽的な性格をもち、西洋の伝統的な形式とロシア的な要素とが見事に融和している。
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