ATPアーゼにおける位置づけ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 07:45 UTC 版)
「ATP合成酵素」の記事における「ATPアーゼにおける位置づけ」の解説
一部の酵素が正反応と逆反応の両方を触媒できるように、ATP合成酵素は普通ATPアーゼ活性も持ち合わせている。 ATPアーゼのうちイオン輸送性ATPアーゼの一群がATP合成酵素を含んでいる。イオン輸送性ATPアーゼは以下のように分類される。 F型ATPアーゼ – ほとんどの生物がATP合成に用いている P型ATPアーゼ – イオンの能動輸送に用いられる、ATP消費型 V型ATPアーゼ – 液胞 (vacuole) に存在する、能動輸送に用いられる A型ATPアーゼ – 古細菌の用いるATP合成酵素 すべてのイオン輸送性ATPアーゼは電気化学的ポテンシャルを用いてATPを合成できる。ただし、以上のイオン輸送性ATPアーゼの中で、生物がATPの合成に普段用いているのはF型およびA型である。 F型ATPアーゼはほぼ全生物が所持するATP合成酵素の代表的なものであり、αプロテオバクテリアのATPアーゼがその起源といわれている。A型ATPアーゼは古細菌に特有なATP合成酵素であり、その後真核細胞の中でV型ATPアーゼに変化したと言われている。A型ATPアーゼはそのためV型ATPアーゼに分類されることも多い。
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