ALL.Net P-ras
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 05:35 UTC 版)
「ALL.Net」の記事における「ALL.Net P-ras」の解説
「ALL.Net P-ras」(オールネット プラス)は、レベニューシェアを採用したゲームの供給形態である。ALL.Net P-rasに対応したゲームは販売は行われず、全てレンタルとなる。このシステムに対応したゲームを導入する際は、筐体・通信用ルーターなどのハード購入代金は必要であるが、ソフト部分はセガからの貸与となり料金はかからない。 このシステムでは、ALL.Netを通じてプレイ回数がカウントされ、プレイ回数に応じて使用料金がかかる。このプレイ回数にはフリープレイなども含まれる。通常のネットワーク使用料は1プレイにつき3円〜6円程度だが、ALL.Net P-rasのゲームでは1クレジットにつき30円が徴収される。 店舗側は安価に新機種を導入でき、セガ側は販売時の売り切りではなく継続的に収入を得られるということで、両者にメリットがあるシステムということだった。しかしプレイごとのセガ・インタラクティブの徴収料金は一定であり、プレイ料金の値下げを行うと店舗の取り分が少なくなってしまうことになる。例えば、100円1プレイだと店舗側の1プレイあたりの収入は70円だが、50円1プレイにすると、店舗の収入はわずか20円になる。そのため通常のアーケードゲームでは一般的である「プレイ料金を下げてプレイ回数を増やさせる」施策を行いづらく、ALL.Net P-ras第一作目の『バーチャファイター5』では売り上げが伸び悩む店舗も見られた。 ALL.Net P-ras第二作目の『Answer×Answer』では、セガ側がALL.Net P-rasではない『MJ4』へのコンバージョンキットを販売するなど、足並みが揃っていない部分も見受けられる。また、『Answer×Answer』まではシステム基板もレンタルだったが、「RING」シリーズ基板使用第1作目となる『ボーダーブレイク』以降はシステム基板が買い取りになったために基板の修理が有料になった。ネットワークサービスが終了したタイトルのシステム基板は、レンタルの場合はセガへ返却するが、オフライン稼働用のCVTキットを販売するタイトルもある。
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