ADIRUの不具合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/22 15:44 UTC 版)
「カンタス航空72便急降下事故」の記事における「ADIRUの不具合」の解説
72便の事故以前や以後にも、ADIRUの不具合による事象が複数報告されてる。 2005年8月1日、パース空港発クアラルンプール国際空港行のマレーシア航空124便(ボーイング777-2H6ER、9M-MRG)が38,000ft(約11,580m)付近を自動操縦で上昇中、突如急激な機首上げが発生し、41,000ft(約12,800m)まで上昇したために失速警報が作動した。パイロットは自動操縦を解除し、パースへの引き返しを行った。原因は、ADIRUの故障及び潜在的なソフトウェア・エラーとされ、FAAはアップグレードされたソフトウェアをダウンロードするよう、777の運用者に勧告を出した。 2006年9月12日、香港発パース行のカンタス航空68便(エアバスA330、VH-QPA)が、41,000フィート (12,000 m)付近を飛行中にADIRUが故障したが操縦系統に問題は出なかった。故障から30分後にECAM上に多数の警告などが表示され、パイロットがナンバー1のADIRUをオフにした。オフにすると、ADIRUの不具合などはなくなった。なお、この時に不具合を起こした機材は、後に72便としての運行中に急降下が発生した。 2008年2月7日、シドニー発ホーチミン行のジェットスター航空7便(エアバスA330-202、VH-EBC)がラーモンスから3,260km東の地点で同様の不具合に陥った。ECAMなどに複数の警告が表示されたが、パイロットが手順に従い問題を解決し、ホーチミンまで無事に飛行した。
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