2010年のドイツグランプリ_(ロードレース)とは? わかりやすく解説

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2010年のドイツグランプリ (ロードレース)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/03 22:03 UTC 版)

  2010年のドイツグランプリ
レース詳細
2010年のロードレース世界選手権 全18戦中第8戦
決勝日 2010年7月18日
開催地 ザクセンリンク
開催コース 常設サーキット
3.671km
MotoGP
ポールポジション ファステストラップ
ホルヘ・ロレンソ ダニ・ペドロサ
1:21.817 1:21.882
表彰台
1. ダニ・ペドロサ
2. ホルヘ・ロレンソ 3. ケーシー・ストーナー


Moto2
ポールポジション ファステストラップ
アンドレア・イアンノーネ アンドレア・イアンノーネ
1:24.982 1:25.629
表彰台
1. トニ・エリアス
2. アンドレア・イアンノーネ 3. ロベルト・ロルフォ
125 cc
ポールポジション ファステストラップ
マルク・マルケス マルク・マルケス
1:26.053 1:28.702
表彰台
1. マルク・マルケス
2. 小山知良 3. サンドロ・コルテセ


2010年のドイツグランプリは、ロードレース世界選手権2010年シーズン第8戦として、7月16日から18日までドイツザクセンリンクで開催された。

概要

125ccクラス

125ccクラス予選では、ポイントリーダーのマルク・マルケスがコースレコードタイムを叩き出し、4戦連続となるポールポジションを獲得した。2番グリッドには1ポイント差のランキング2位に付けるポル・エスパルガロが続いた。またランキング3位のニコラス・テロル前戦カタルーニャGPのファイナルラップでの転倒により腰椎骨折の重傷を負っており、今回現地入りしていたもののドクターストップがかかり走行できず、チャンピオン争いで大きく後れをとることとなった[1]

日曜日の決勝では、シーズン初となるウェットレースが宣言された。レース序盤はレインタイヤを選択した地元勢のジョナス・フォルガーマルセル・シュロッターがレースをリードしていたが、徐々に路面が乾いていくと両者とも下位に沈んだ。その後はマルケスとエスパルガロが後続を大きく離してマッチレースを展開していたが、残り3周となった時点でエスパルガロが転倒し、マルケスが独走で5連勝を達成した。この結果マルケスはノーポイントのエスパルガロに対し26ポイント、欠場のテロルに39ポイントの大差を付けた。

2位にはランディ・クルメナッハブラッドリー・スミスサンドロ・コルテセエステベ・ラバトら最新ファクトリーマシン勢とのバトルを制した、型落ちのアプリリアRSWを駆る小山知良が入った。これは小山にとって、2007年のマレーシアGP以来の表彰台獲得となった[2]

Moto2クラス

Moto2クラス予選では、アンドレア・イアンノーネがまたも速さを見せ、3戦連続・シーズン4度目となるポールポジションを獲得した。2番手には地元アルネ・トーデが続いた[3]

決勝レースではイアンノーネがチームメイトのガボール・タルマクシを従えて後続を大きく離していたが、レース後半はポイントリーダーのトニ・エリアスが追い上げを見せ、残り6周となったときにイアンノーネからトップを奪った。そのままエリアスは差を広げ、シーズン3勝目を達成した。

3位争いは両者ともこのシーズンからロードレース世界選手権に復帰を果たしたフォンシ・ニエトロベルト・ロルフォの2人によって展開された。決着はファイナルラップ、30歳のロルフォが31歳のニエトのオーバーテイクに成功し、自身にとって2004年スペインGP(250cc)以来となる表彰台を獲得した。

ポイントランキングでは、トップのエリアスが2位のトーマス・ルティ(今回リタイヤ)に42ポイントのマージンを築いた[4]

MotoGPクラス

MotoGPクラスでは、第4戦イタリアGP脛骨開放骨折の重傷を負い欠場していたバレンティーノ・ロッシが5戦ぶりにレースに復帰した。予想よりずっと早かった実戦復帰にライバル達は、驚きと歓迎のコメントを残した[5]

土曜日の予選では、ホルヘ・ロレンソ車がエンジントラブルによりオイルを撒いてしまい、それに乗ったベン・スピーズランディ・ド・プニエが転倒、赤旗が掲示され一時セッション中断となった。コース上のオイル処理が終わった後再開となったセッションでは、マシンを乗り換えたロレンソがトップタイムを出し、4戦連続となるポールポジションを獲得した、以下フロントロウにはケーシー・ストーナーダニ・ペドロサが続き、ロッシは5番グリッドからのスタートとなった[6]

日曜日の決勝は、9周目にハイサイドを起こしたド・プニエが転倒し、それにアレックス・エスパルガロアルバロ・バウティスタが巻き込まれて多重クラッシュが発生、赤旗中断となった。ド・プニエは転倒後にミカ・カリオに左足を轢かれてしまい、脛骨腓骨を骨折する重傷を負った。グランプリにデビュー以来一度も欠場することなく連続出場を続けていたド・プニエだったが、その記録はロッシ(230戦)、マックス・ビアッジ(201戦)に次ぐ歴代3位の191戦でストップすることとなってしまった[7]

その後、中断前の順位を元にスターティンググリッドが組まれ、30周の予定を21周に減らして再レースがおこなわれた。10周目にペドロサがトップのロレンソを抜くと、そのまま差を広げて逃げ切りシーズン2勝目を挙げた。ロッシはストーナーと3位表彰台を巡ってのバトルを展開した結果、4位で復帰初戦を終えた。ポイントランキングでは、トップのロレンソと2位ペドロサの間には依然47ポイントの大差が残った[8]

MotoGPクラス決勝結果

順位 No ライダー マニュファクチャラー 周回 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 26 ダニ・ペドロサ ホンダ 21 28:50.476 3 25
2 99 ホルヘ・ロレンソ ヤマハ 21 +3.355 1 20
3 27 ケーシー・ストーナー ドゥカティ 21 +5.257 2 16
4 46 バレンティーノ・ロッシ ヤマハ 21 +5.623 5 13
5 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ ホンダ 21 +17.158 4 11
6 58 マルコ・シモンチェリ ホンダ 21 +17.757 8 10
7 69 ニッキー・ヘイデン ドゥカティ 21 +17.935 15 9
8 11 ベン・スピーズ ヤマハ 21 +20.957 13 8
9 40 エクトル・バルベラ ドゥカティ 21 +22.000 6 7
10 33 マルコ・メランドリ ホンダ 21 +35.217 10 6
11 65 ロリス・カピロッシ スズキ 21 +45.042 14 5
12 15 アレックス・デ・アンジェリス ホンダ 21 +45.204 17 4
Ret 36 ミカ・カリオ ドゥカティ 0 アクシデント 11
NC 14 ランディ・ド・プニエ ホンダ 第2レースにスタートできず 7
NC 19 アルバロ・バウティスタ スズキ 第2レースにスタートできず 16
NC 41 アレックス・エスパルガロ ドゥカティ 第2レースにスタートできず 9
NC 5 コーリン・エドワーズ ヤマハ 第1レースでリタイヤ 12
  • グリッドは赤旗中断前の第1レースのもの。アレックス・アスパルガロとアルバロ・バウティスタは赤旗掲示後5分以内に自走でピットに戻れなかったため、再スタートが認められなかった。

Moto2クラス決勝結果

順位、 No ライダー Bike 周回 タイム/リタイヤ グリッド Pts
1 24 トニ・エリアス モリワキ 29 41:57.745 3 25
2 29 アンドレア・イアンノーネ スピードアップ 29 +3.297 1 20
3 44 ロベルト・ロルフォ スッター 29 +6.574 12 16
4 10 フォンシ・ニエト モリワキ 29 +6.781 17 13
5 17 カレル・アブラハム FTR 29 +7.396 11 11
6 2 ガボール・タルマクシ スピードアップ 29 +9.555 5 10
7 50 ダミアン・カドリン ポンス カレックス 29 +9.697 22 9
8 77 ドミニク・エガーター スッター 29 +11.373 9 8
9 65 ステファン・ブラドル スッター 29 +13.152 7 7
10 68 ヨニー・エルナンデス BQR-Honda 29 +13.726 14 6
11 25 アレックス・バルドリーニ ICP 29 +15.802 16 5
12 16 ジュール・クルーセル スッター 29 +17.666 31 4
13 8 アンソニー・ウエスト MZ-RE ホンダ 29 +25.927 19 3
14 61 ウラジミール・イワノフ モリワキ 29 +26.476 28 2
15 19 ザビエル・シメオン モリワキ 29 +26.626 25 1
16 53 バレンティン・デビーズ ADV 29 +27.465 36
17 14 ラタパー・ウィライロー ビモータ 29 +29.007 18
18 48 富沢祥也 スッター 29 +42.961 8
19 11 手島雄介 モトビ 29 +43.141 30
20 59 ニッコロ・カネパ フォースGP210 29 +43.277 39
21 9 ケニー・ノエス プロモハリス 29 +43.580 35
22 71 クラウディオ・コルティ スッター 29 +44.171 23
23 32 サッシャ・ホンメル カレックス 29 +52.382 29
24 21 ウラジミール・レオノフ スッター 29 +1:04.234 37
25 55 エクトル・ファウベル スッター 29 +1:19.211 27
26 88 ヤンニック・ゲーラ モリワキ 29 +1'23.078 41
27 41 アルネ・トーデ スッター 29 +1:28.151 2
Ret 63 マイク・ディ・メッリオ スッター 28 アクシデント 20
Ret 35 ラファエレ・デ・ロサ テック3 25 棄権 24
Ret 39 ロベルティーノ・ピエトリ スッター 24 アクシデント 38
Ret 3 シモーネ・コルシ モトビ 19 アクシデント 6
Ret 95 マシェル・アル・ナイミ BQR-Honda 17 棄権 40
Ret 45 スコット・レディング スッター 10 棄権 15
Ret 6 アレックス・デボン FTR 10 棄権 10
Ret 12 トーマス・ルティ モリワキ 9 アクシデント 21
Ret 40 セルヒオ・ガデア ポンス カレックス 7 アクシデント 32
Ret 60 フリアン・シモン スッター 3 アクシデント 4
Ret 72 高橋裕紀 テック3 1 アクシデント 13
Ret 4 リカルド・カルダス ビモータ 0 アクシデント 26
Ret 5 ホアン・オリベ プロモハリス 0 アクシデント 34
Ret 52 ルーカス・ペセック モリワキ 0 アクシデント 33

125ccクラス決勝結果

順位 No ライダー Bike 周回 タイム/リタイヤ グリッド Pts
1 93 マルク・マルケス デルビ 27 41:28.274 1 25
2 71 小山知良 アプリリア 27 +17.578 7 20
3 11 サンドロ・コルテセ デルビ 27 +18.263 4 16
4 12 エステベ・ラバト アプリリア 27 +19.098 9 13
5 38 ブラッドリー・スミス アプリリア 27 +19.713 3 11
6 14 ヨハン・ザルコ アプリリア 27 +44.976 8 10
7 99 ダニー・ウェブ アプリリア 27 +53.243 10 9
8 7 エフレン・バスケス デルビ 27 +53.302 6 8
9 50 ストゥーラ・ファーガーハウグ アプリリア 27 +53.589 22 7
10 61 ダニエル・カーセイニンガー KTM 27 +1:05.078 26 6
11 35 ランディ・クルメナッハ アプリリア 27 +1:13.484 5 5
12 32 ロレンツォ・サヴァドーリ アプリリア 27 +1:13.719 25 4
13 5 アレクシ・マスボー アプリリア 27 +1:21.679 14 3
14 78 マルセル・シュロッター ホンダ 26 +1 Lap 15 2
15 63 ズルファミ・カイルディン アプリリア 26 +1 Lap 20 1
16 94 ジョナス・フォルガー アプリリア 26 +1 Lap 11
17 84 ヤコブ・コーンフェール アプリリア 26 +1 Lap 16
18 86 Kevin Hanus ホンダ 23 +4 Laps 30
Ret 44 ポル・エスパルガロ デルビ 24 アクシデント 2
Ret 60 ミシェル・ファン・デル・マルク ランブレッタ 23 棄権 23
Ret 53 ジャスパー・イウェマ アプリリア 16 棄権 12
Ret 15 シモーネ・グロツキー アプリリア 15 アクシデント 17
Ret 68 Toni Finsterbusch KTM 15 アクシデント 18
Ret 26 アドリアン・マルティン アプリリア 14 アクシデント 19
Ret 87 ルカ・マルコーニ アプリリア 10 棄権 27
Ret 69 ルイ・ロッシ アプリリア 8 棄権 24
Ret 62 マーヴィン・フリッツ ホンダ 7 棄権 29
Ret 85 Eric Hübsch アプリリア 6 棄権 28
Ret 72 マルコ・ラバイオリ ランブレッタ 4 アクシデント 31
Ret 23 アルベルト・モンカヨ アプリリア 2 アクシデント 13
Ret 39 ルイス・サロム アプリリア 0 棄権 21

脚注

参考文献


前戦
2010年のカタルーニャグランプリ
ロードレース世界選手権
2010年シーズン
次戦
2010年のアメリカグランプリ
前回開催
2009年のドイツグランプリ
ドイツグランプリ 次回開催
2011年のドイツグランプリ



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