2-(2-(4-Methyl-3-cyclohexen-1-yl)propyl)cyclopentanoneとは? わかりやすく解説

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ネクタリル

分子式C15H24O
その他の名称2-[2-(4-Methyl-3-cyclohexen-1-yl)propyl]cyclopentanone、2-[2-(4-Methyl-3-cyclohexenyl)propyl]cyclopentanone、2-[2-(4-メチルシクロヘキサ-3-エン-1-イル)プロピル]シクロペンタノン、ネクタリル、Nectaryl
体系名:2-[2-(4-メチル-3-シクロヘキセン-1-イル)プロピル]シクロペンタノン、2-[2-(4-メチル-3-シクロヘキセニル)プロピル]シクロペンタノン


ネクタリル

(2-(2-(4-Methyl-3-cyclohexen-1-yl)propyl)cyclopentanone から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/25 13:47 UTC 版)

ネクタリル
Nectaryl

Structure without shown stereo chemistry
識別情報
CAS登録番号 95962-14-4 
PubChem 175661
ChemSpider 153032
UNII P1K3Z8A8HJ 
EC番号 404-240-0
ChEMBL CHEMBL3728992
特性
化学式 C15H24O
モル質量 220.35 g mol−1
外観 無色の液体[1]
匂い 果実香[1]
密度 0.96 g·cm−3 (22 °C)[2]
融点

−41.8 °C, 231 K, -43 °F [2]

沸点

288 °C, 561 K, 550 °F [2]

への溶解度 実質的に不溶 (4.6 mg·l−1 at 20 °C)[2]
危険性
安全データシート(外部リンク) [2]
GHSピクトグラム
GHSシグナルワード 警告(WARNING)
Hフレーズ H410
Pフレーズ P273, P391, P501
引火点 162.5℃[2]
発火点 294℃[2]
半数致死濃度 LC50 5.47 mg·L−1 (ゼブラフィッシュ)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ネクタリルは、香料などに用いられる有機化合物の一種である。ネクタリルはジボダン社の商標であり、IUPAC命名法では2-[2-(4-メチルシクロヘキサ-3-エン-1-イル)プロピル]シクロペンタン-1-オンとなる。

性質

アプリコットのような果実香が特徴である。4つある立体異性体のうち主に香気に寄与するのは(2R,2′S,1′′R)-ネクタリルと(2R,2′R,1′′R)-ネクタリルで、嗅覚閾値はそれぞれ0.094 ng·l−1、0.112 ng·l−1である。他の異性体は非特徴的な果実香があり、嗅覚閾値は11.2 ng·l−1、14.9 ng·l−1とやや高めである[3][4]ブロッターでの粘着力、すなわち化合物が特性を変えずに匂いを感じられる期間[5]:51は3週間であると報告されている[5]:52

引火点は162.5℃、発火点は294℃[2]比旋光度は[α]D20=+228–235° (1 M; クロロホルム)と報告されている[3]

香料

天然には見つかっていないアーティフィシャルフレーバーで、スイス香料メーカーであるジボダンにより製造されている。ピーチアプリコットラクトニック様の香気を持ち、ファインフレグランスに自然なフルーティの香りを付与する目的で使用される。安定性と保留性に優れ、ディタージェントパウダーなどにラクトン的なパートとして有用である[1]

合成

酢酸マンガン(II)酢酸コバルト(II)触媒とし、酸素の雰囲気下において酢酸中でシクロペンタノンと(+)-リモネンラジカル付加反応させることによって合成される[3]

脚注

  1. ^ a b c (合成香料編集委員会 2016, pp. 294–295)
  2. ^ a b c d e f g h Record of 2-[2-(4-Methyl-3-cyclohexen-1-yl)propylcyclopentanon] 労働安全衛生研究所(IFA)英語版発行のGESTIS物質データベース, accessed on 3. April 2019
  3. ^ a b c Elisabetta Brenna; Claudio Fuganti; Francesco G. Gatti; Luciana Malpezzi; Stefano Serra (2008). “Synthesis and olfactory evaluation of all stereoisomers of the fragrance Nectaryl”. Tetrahedron: Asymmetry 19 (7): 800–807. doi:10.1016/j.tetasy.2008.03.011. 
  4. ^ John C. Leffingwell. “Chirality & Odour Perception”. leffingwell.com. 2019年4月3日閲覧。
  5. ^ a b Wolfgang Legrum (2015). “3” (ドイツ語). Riechstoffe, zwischen Gestank und Duft (2 ed.). Springer. pp. 51-52. ISBN 978-3-658-07310-7. https://books.google.com/books?id=g-ndBgAAQBAJ&pg=PA51 

参考文献



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