ラヴィーナ:2つのナポリ民謡によるサロン用幻想曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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ラヴィーナ:2つのナポリ民謡によるサロン用幻想曲 | Fantaisie de salon sur deux airs napolitains Op.5 | 作曲年: 1842年 |
作品解説
タイトルに見られる「二つのナポリの主題」とは、有名なナポリ民謡《下の窓》Fenesta vasciaと《ピエディグロッタの祭り》La festa di Piedigrottaである。前者はいまなお好んで歌われる。この種の民謡は当時のヴィルトゥオーゾたちが好んで変奏の素材とし、ラヴィーナ以前にはアルカンが《ナポリの舟歌による幻想曲風ファンタジー》(1834出版)で、リストが《ヴェネツィアとナポリ》(1840初稿作曲)で《下の窓》の旋律を使用している。ラヴィーナの曲は「ナポリの主題」に伴奏づけした部分と、主題の拍子やモチーフを踏襲したいくつかの自由な創作部分からなる。平明な和声の上で動くきらびやかで急速なパッセージの扱いは、ラヴィーナ独特の流儀というよりは音楽院の先輩 H. エルツのそれに近い。
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