黒道兇日の女
黒道兇日の女
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/27 02:31 UTC 版)
(こくどうきょうじつのおんな) 時代:唐・中唐 あらすじ 唐の李愬(りそ、字は元直)は、父・李晠(りせい)と共に名将として知られるが、潔癖な父は、父の功績で子の地位が高まることを嫌い、元直は任官すらしなかった。父は元直が21歳の時に死ぬ。時代を同じくする頃、各地の藩鎮が朝廷の命令を聞かずに民衆に虐政を敷き、反乱を起こしていた。 徳宗皇帝の貞元17年(西暦801年)、元直は29歳。魏博の藩鎮の支配地を訪れていた。休息しようとした瞬間、ひとりの少女が10人ほどの驕兵に囲まれているのを発見する。少女の危機を見過ごせない、と近付こうとした時、野獣の咆哮が響く。驕兵たちの一瞬の怯みを突いて、少女が賊を次々と倒していく。少女の機敏な動きに見とれてしまった元直だが、すぐに参戦し、敵が再度怯んだ瞬間、一匹の豹が木々の間から躍り出る。 少女の名は聶隠(じょういん)。藩鎮の武官・都知兵馬使の父に大切に育てられたが、幼い頃に老いた尼に山奥に連れ去られ、修業を受け、民を苦しめる猛獣を討つ刺客となったのだった。少女から大胆な求愛を受け、一夜を共にした元直だったが、朝目を覚ますと既に少女はおらず、元直は長安へ帰る。 それから16年が経過した、憲宗皇帝の元和12年(西暦817年)、元直は45歳になっていた。藩鎮の呉元済を討つべく、着々と準備を整えていたが、予想外の寒気に見舞われる。そこへ、聶隠が現れ、元直の軍を導いていく。 関連項目 旧唐書、新唐書、牛元翼
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