高田教会弾圧事件の概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/04 14:36 UTC 版)
「マリオ・カンドゥッチ」の記事における「高田教会弾圧事件の概要」の解説
高田教会弾圧事件とは太平洋戦争末期に起こった宗教弾圧事件である。1944年4月に当時高田教会主任司祭のドイツ人サウエルポルン神父が男女7人の信徒とともに聖書研究会を開いていた所、特高によって逮捕、起訴された。起訴内容は同聖書研究会にて司祭がキリスト以外の神を偶像として認めず、皇室を尊敬するには当たらないと語ったことが治安維持法違反不敬罪に当たるといったものだった。判決は治安維持法廃止直前の1945年9月1日に下され懲役1年6か月、執行猶予3年の刑となった。この判決は同年10月に治安維持法が廃止される直前の駆け込み的判決的な性格があり、横浜事件と同じ性質を持っているとする見方もある。釈放後も信徒たちは事件の当事者として非難をうけ、サウエルポルン神父も修道会内部との軋轢の中で不遇な生活を送ることとなった。サウエルポルン神父が同盟国ドイツの出身であるにも関わらず罪を受けた理由に関しては、同神父がここまで信仰に忠実で妥協をしなかったことが当時の大日本帝国政府より危険視されたことが考えられる。
※この「高田教会弾圧事件の概要」の解説は、「マリオ・カンドゥッチ」の解説の一部です。
「高田教会弾圧事件の概要」を含む「マリオ・カンドゥッチ」の記事については、「マリオ・カンドゥッチ」の概要を参照ください。
- 高田教会弾圧事件の概要のページへのリンク