香蕉湾海岸林
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/05 13:45 UTC 版)
扇鵝公路(省道26号線)の船帆石から香蕉湾に至る長さ約1.5kmの海岸線にある熱帯性海岸森林(天然記念物熱帯海岸林)。この森林は生態保護区に指定されており、台湾における最低海抜の森林であり、台湾でも数少ない最も完全な状態の原生海岸森林でもある。この森林はフィリピン、マレーシアなど南洋群島の海岸植物の種子が、黒潮に乗って流れ着き繁殖したものであり、別名を「漂流林」ともいう。香蕉湾海岸林には合計202種類の野生の維管束植物(シダ植物)が茂っており、学術研究の対象になっている。国家公園に指定されてからは伐採などが制限されるようになった。 元々は南湾より鵝鑾鼻に至る長さ12キロ、約500ヘクタールも及ぶ深緑の熱帯性原生海岸森林であった。人口の増加に伴って、付近の住民が伐採して薪材として利用し、伐採の跡地を開墾してサイザル麻などの農地とした。そのため、この地域一帯の原生森林は、減少の一途をたどり、現状の長さ約1.5キロしか残っていないが、面積約2haの熱帯性原生海岸森林は今でも完全に保存されている。
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