餌の探索行動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 08:13 UTC 版)
捕食性のテントウムシ類の多くで、餌を探す際の行動に「広域型」と「地域集中型」の二つの形があり、活動中にそれらが切り替えられることが知られており、本種でもそれが見られる。前者は広い範囲を直線的に進んでゆくもので、後者は頻繁に向きを変えながら狭い区域を探し回るものであり、まず広域型で探索し、餌を見つけると近距離探索型に切り替わってその周囲をくまなく探し回る。一定時間のあいだ餌が見つからないと、再び広域型に切り替わる。アブラムシは雌親が定着した場所で単為生殖を行い、集中した群れを作ることから、このような餌探索の行動は餌発見の効率を高める適応とされている。 本種の場合、近距離探索型への切り替えはアブラムシに接触することで起こり、必ずしも餌を食べることを必要としない。また、その持続する時間はアブラムシを食べた時間によって変化し、長く摂食するほど長くなる。また、広域探索についてはアブラムシに寄生された宿主植物の臭いが、地域集中型においてはアブラムシの警報フェロモンが手がかりになっているとの示唆がある。 なお、アブラムシの種によってはテントウムシの成長に栄養が不足する例があるが、本種については、特に餌の選択性は見られないようである。なお、キョウチクトウアブラムシは、宿主植物の毒を体内に持つため、これを本種が食べると中毒死するが、他のテントウムシには耐性のあるものもある。
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