風間九十郎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 06:09 UTC 版)
往古のエリザベス朝舞台に強い憧れを抱いていた、シェークスピア劇俳優。初期のシェークスピア舞台様式を復興しようとして、20年前の大正初年に日本を出発した。それから地球を経めぐり、あらゆる劇団を行脚した。しかし、その持論である演出の形式には、誰も取り合わず、異国の地で生まれた娘・陶孔雀を伴って帰国。先妻・暁子らの劇団に迎え入れられる。その後、後援者の企画によりシェークスピア記念劇場の話が持ち上がり、一生の念願であった舞台が実現されることとなった。ところが、いつしか九十郎の主張は顧みられなくなり、彼の望む劇場とはほど遠いものとなってしまった。さらに、暁子や幡江、さらには孔雀ら一座が九十郎を捨てて、一人残らず劇場側に走ってしまった。本事件の2か月前に憤怒と失意のうちに、彼はかつての仲間たちに別れを告げ、以後消息不明となっている。
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