類似した本文を持つ写本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/09/16 18:06 UTC 版)
「麦生本源氏物語」の記事における「類似した本文を持つ写本」の解説
以下のような本写本と近い本文を持った写本の存在することが指摘されている。 阿里莫本阿里莫本源氏物語は、阿里莫神社旧蔵とされる源氏物語の写本で、本写本と同じく別本を多く含む取り合わせ本であり、本写本と相前後して現れ共に一時期池田亀鑑の手にあって校異源氏物語(源氏物語大成)に校異が一部取られた後池田亀鑑のもとを離れて、現在は天理図書館の所蔵する写本である。阿里莫本と麦生本とは成立時期も離れておりどちらかがどちらかを写したものであるなどといった直接の関係は無いものの、同じ祖本から出たと見られる程度には近い関係にあると見られる本文を持っている。 中京大学本現在中京大学に所蔵されている若菜上下、橋姫、総角、早蕨の5帖のみ現存する五冊本源氏物語の本文と本麦生本源氏物語の本文とは、上記阿里莫本源氏物語よりもさらに近い関係にあり、五冊中四冊の筆跡は本写本の一部を写している人物と同一人物と見られるなどの点から見て直接の書写関係または同一の本から書写された関係にある写本であると考えられている。なお、中京大学にはこの別本の本文を持つ五冊本のほかに「大島河内本」や「中京大学河内本」とも呼ばれている54冊からなる源氏物語大成に大島本の名称で校異が収録されている河内本の本文を持った大島雅太郎旧蔵本もあり、これも「中京大学本源氏物語」と呼ばれることがある。
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