非超原子価分子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/06 16:03 UTC 版)
spmdn混成オービタルによる非超原子価結合に挟まれた角 α {\displaystyle \alpha } について、そのエネルギーの寄与は次式で表せる。 E ( α ) = k ( S m a x − S ( α ) ) {\displaystyle E(\alpha )=k(S^{max}-S(\alpha ))} ここでkは結合に含まれる原子種に依存した経験的な係数であり、Smaxは次式で表される最大強度関数である。 S m a x = 1 1 + m + n ( 1 + 3 m + 5 n ) {\displaystyle S^{max}={\sqrt {\frac {1}{1+m+n}}}(1+{\sqrt {3m}}+{\sqrt {5n}})} S(α)は強度関数を表す。 S ( α ) = S m a x 1 − 1 − 1 − Δ 2 2 {\displaystyle S(\alpha )=S^{max}{\sqrt {1-{\frac {1-{\sqrt {1-\Delta ^{2}}}}{2}}}}} 強度関数は非直交積分Δに依存し、Δは次式で表される。 Δ = 1 1 + m + n [ 1 + m cos α + n 2 ( 3 cos 2 α − 1 ) ] {\displaystyle \Delta ={\frac {1}{1+m+n}}\left[1+m\cos \alpha +{\frac {n}{2}}(3\cos ^{2}\alpha -1)\right]} ある角に関わる各々の結合軌道について1回ずつ、エネルギー寄与項は計2回足し上げられる。(角によっては異なった混成軌道やkの値をとるかも知れない。)[訳語疑問点] 非超原子価結合のpブロック原子では、超原子価nはゼロ(d軌道の寄与が無い)であり、mは%p(1-%p)に一致する。ここで%pは次式で示された軌道のp性を表す。 % p i = n p w t i ∑ j w t j {\displaystyle \%p_{i}={\frac {n_{p}wt_{i}}{\sum _{j}wt_{j}}}} jについての総和は、原子上の全ての配位子、非共有電子対、ラジカルについて総和を取ることを示している。また、npは混成数[訳語疑問点](英: gross hybridization)を示している(例えば、 sp2原子では、np=2となる)。重みwtiは結合を構成する2つの原子種(非共有電子対やラジカルでは1つ)に依存し、各原子のp性を表す。重みの値は経験的なものであるが、ベント則の観点からは合理化できる。
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