(II) 非定常・渦なし流れにおけるベルヌーイの定理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 10:23 UTC 版)
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∇ × v = 0 {\displaystyle \nabla \times {\boldsymbol {v}}=0} となる流れを渦なしの流れと呼ぶが、このとき、速度ポテンシャルと呼ばれる関数 ϕ {\displaystyle \phi } が存在して、 v = ∇ ϕ {\displaystyle {\boldsymbol {v}}=\nabla \phi } と表せる。 渦なしの流れにおいては以下の定理(一般化されたベルヌーイの定理) 外力が保存力である非粘性バロトロピック流体の渦なしの流れでは、全空間において ∂ ϕ ∂ t + | ∇ ϕ | 2 2 + ∫ d p ρ + Ω = f ( t ) {\displaystyle {\partial \phi \over \partial t}+{\left|\nabla \phi \right|^{2} \over 2}+\int {\mathrm {d} p \over \rho }+{\mathit {\Omega }}=f(t)} (圧力方程式)が成り立つ。ただし、 f ( t ) {\displaystyle f(t)} は任意の関数である。 が導ける。 (I)のタイプと違って、全空間で成り立つのが大きな特徴である。 流れのポテンシャルを ϕ ′ = ϕ − ∫ f ( t ) d t {\displaystyle \phi '=\phi -\int f(t)\mathrm {d} t} と変更しても速度場は変わらないので、圧力方程式より f ( t ) {\displaystyle f(t)} を消去することは可能である。 この定理は水面の波や音波の記述、あるいはクッタ・ジュコーフスキーの定理の導出に使われる。
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