非定型溶血性尿毒症症候群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 14:00 UTC 版)
「溶血性尿毒症症候群」の記事における「非定型溶血性尿毒症症候群」の解説
非定型溶血性尿毒症症候群(atypical hemolytic uremic syndrome; aHUS)は、志賀(ベロ)毒素産生大腸菌感染以外の原因にて発症する溶血性尿毒症症候群。病原性大腸菌感染によらないHUSは約10%存在し、それらは血栓性微小血管症(thrombotic microangiopathy; TMA)から病原性大腸菌感染による HUS、ADAMTS13 活性低下(<10%)による血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura; TTP)、薬剤・移植などによる2次性TMAを除外したものとして「aHUS」と呼ばれている。HUSは一部の大腸菌によって起こる疾患であり、aHUSは主に補体系因子の異常によって起こる疾患であることから、両者の症状は似ているが、その原因・治療は大きく異なる。指定難病であるが、医療費助成の対象とすべき疾病の範囲は、補体制御異常によるaHUSのみに対してであり、注意を要する。 インフルエンザウイルスなどの感染を契機としてaHUSが発症する例もあるので注意が必要である。
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