シアン化カリウム
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/18 05:26 UTC 版)
シアン化カリウム | |
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シアン化カリウム |
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識別情報 | |
ECHA InfoCard | 100.005.267 |
EC番号 |
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RTECS number |
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国連/北米番号 | 1680 |
CompTox Dashboard (EPA)
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特性 | |
化学式 | KCN |
モル質量 | 65.12 g/mol |
外観 | 白色結晶 |
密度 | 1.52 g/cm3 |
融点 | 634 °C, 907 K, 1173 °F |
沸点 | 1625 °C, 1898 K, 2957 °F |
水への溶解度 | 71.6 g/100 ml (25 ℃) |
熱化学 | |
標準定圧モル比熱, Cp |
66.27 J K-1 mol-1 |
標準モルエントロピー S |
128.49 J K-1 mol-1 |
標準生成熱 (ΔfH⦵298)
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-113.0 kJ mol-1 |
危険性 | |
GHS表示: | |
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Danger | |
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |
致死量または濃度 (LD, LC) | |
半数致死量 LD50
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5 - 10 mg kg (ネズミ、マウス、ウサギ)[1] |
関連する物質 | |
その他の 陰イオン |
シアン酸カリウム チオシアン酸カリウム |
その他の 陽イオン |
シアン化ナトリウム |
関連物質 | シアン化水素 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
シアン化カリウム(シアンかカリウム、英 Potassium cyanide)、青酸カリウム(せいさんカリウム)は、青酸カリ(せいさんカリ)、青化カリ(せいかカリ)とも呼ばれ、毒物の代名詞的存在だが工業的に重要な無機化合物である。毒物及び劇物指定令で「シアン化合物」として毒物に指定されている。
性質
化学式 KCN で表される代表的なシアン化アルカリ化合物。固体はカリウムイオンとシアン化物イオンよりなるイオン結晶である。シアン化物イオン中の炭素と窒素は三重結合を形成している。
白色の粉末状結晶で潮解性があり、水は易溶、メタノール、エタノール、グリセリンに少溶。水溶液は強アルカリ性を示す。溶解度は、文献によっては溶液100g中に溶解する最大質量として41.7g/100g(26℃)という値が見られる。しかし、表は水100gに溶解する最大質量を、出典から挙げている。
乾燥状態では無臭だが、潮解により空気中の二酸化炭素と反応し、シアン化水素を放出しながら炭酸カリウムに変化するため、シアン化水素による特徴的な臭気を発する。特に太陽光に当たる状態では反応が進み易いため、空気に触れないように、太陽光に当たらないように保管する必要がある。
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