電子バリオメータ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/30 22:44 UTC 版)
現代のグライダーでは、大部分の電子バリオメータは、示度によってピッチやリズムが変わる音を鳴らす。一般的に、バリオメータが高い上昇率を示す時は周波数の高い音になり、降下率が大きくなると周波数の低い音になる。バリオメータが上昇を示している場合は音が断続することが多く、降下中には音は途切れない。また、断続する割合は上昇率の増加とともに増加することがある。一般に、静かな大気中や、最小沈下率のグライダーの標準的な降下率よりも弱い上昇中では音を鳴らさない。この音響信号で操縦士は計器を見なくても済むので、外部の視界に専念できるようになり、それにより、安全性が向上し、さらに好みの雲やその他上昇の兆候を探す機会が多くなる。この種の可聴音を出すバリオメータは「オーディオ・バリオメータ」と呼ばれている。 グライダーに装備されている高度な電子バリオメータには、GPS受信機からの情報を操縦士に示すことができるものがある。そのディスプレイには、目標に達するまでに必要な方位、距離、高さが示される。(直線飛行で使われる)巡航モードでは、上昇気流なのか下降気流なのかによって決まる正確な巡航速度が可聴信号で示される。操縦士は、次に期待されるサーマルでの上昇率の予想であるマクレディ理論値を推定して入力するだけでよい。 管制空域、旋回地点のリスト、衝突警告などといった他の情報を示すグライダー用の高度なバリオメータが増えてきている。後で分析するために、飛行中の位置データが蓄積されることもある。
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