電子カンバン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/20 18:30 UTC 版)
「ジャストインタイム生産システム」の記事における「電子カンバン」の解説
通常用いられるカンバンは、プラスチック製であったり紙をラミネート(透明フィルムに封入処理)したものが多い。このようなカンバンは、実際に使われているカンバン数を素早く正確に把握することが困難であったり、紛失や長期間使用による損傷などの問題がある。また、製造工程が多工程にわたる場合や、遠隔地に取引企業が有る場合など、現物のカンバンがやり取りされることによる、上流工程へのカンバン伝達の時間的ロスが発生し、最上流部でカンバンに連動しない見込み生産が行われることがある。 カンバンが電子化されることの利点は、 カンバン総量の把握が容易となり、生産ボリューム変動に応じたカンバン数の柔軟化が可能 上流工程へのカンバン伝達のジャストインタイム化 が可能となる。 欠点として トヨタ生産方式の一つの柱である「見える化」が滞る可能性がある。 カンバンは「現場作業者」が手扱いで行う必要がある。カンバンは工場内では「お金」として扱われる。電子カンバンはいわば手形取引のようなものになってしまい、現場での商品のやり取りが帳面上の形骸化になる可能性がある。 これを避けるために実際にカンバン自身がなくなることは無く、カンバンにバーコードをつけてそれを読み込ませることで電子化を行ったり、ICチップを埋め込まれて、工場内のどこにあるのかわかるようになっているものもある。
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